NYタイムの為替市場では、米長期債利回り低下を受けてドル円が110円後半で上値重く推移した。ロンドン午前の111.08円を高値に110.61円まで売られた。米10年債利回りは3.05%半ばまで低下した。NY午後にかけては、第2回米中通商協議の結果を見極めたい向きも多く、小幅な上下にとどまった。
ユーロドルはNY入り際に1.1750ドルと約5カ月ぶりの水準まで弱含み、ユーロ円がロンドン午前の131.13円を頭に130.24円まで下落し、それぞれの戻りも限定的だった。また、ユーロ/スイスフラン(CHF)は1.18CHF前半から1.1730CHFまでのCHF高・ユーロ安に動いた。伊新政権への警戒感がユーロの重し。欧州連合(EU)に対して懐疑的な伊連立政権樹立により、伊はEUの財政規律を守れない可能性がでてきている。
ユーロに連れ安となり、ポンドドルは1.3455ドルまで下値を広げ、ポンド円が149円後半から149円前半に水準を落とした。
NY朝に発表された加4月消費者物価指数(CPI)と同3月小売売上高を受けて、加ドル売りが強まった。加ドル円は86円後半から85.77円まで売り込まれ、ドル/加ドルは1.28加ドル近辺から1.2911加ドルまで加ドル安・ドル高に振れた。加4月CPIは前年比で総合+2.2%、コア+1.9%とそれぞれ市場予想から0.1%下振れ、加3月小売売上高が前月比+0.6%と予想を上回るも、同除自動車が-0.2%とプラス予想からマイナスに沈んだ。
オセアニア通貨は加ドルに引きずられて弱含む場面はあったが、NY午後にかけては下げ渋った。豪ドル/ドルは0.7489ドル、豪ドル円が83.05円を底に、それぞれ0.75ドル前半と83円前半で推移。NZドル/ドルは0.69ドル前半、NZドル円が76円半ばから後半でじり高となった。
トルコリラ(TRY)円はロンドン序盤の24.90円付近から24.58円まで弱含み、ドルTRYも4.5052TRYまでTRY安・ドル高を記録した。トルコはトランプ米政権が課した鉄鋼・アルミへの追加関税に対抗し、米国へ報復措置を取るとの一部報道が伝わった。米トルコ間の関係が更に悪化する懸念が高まり、TRYへの売り圧力が強まった。
TRYに引きずられる形で南ア・ランド(ZAR)も軟調となり、ZAR円が8.66円まで下落し、ドルZARが12.81ZAR台までZAR安・ドル高に傾いた。
ドル円は110.75円近辺、ユーロドルは1.1770ドル付近、ユーロ円は130.36円前後で週引けした。

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