NYタイムの為替市場は、ドル円が106円前半で小幅ながらも底堅い値動き。注目された米の輸入制限は、鉄鋼に25%とアルミニウムには10%の関税を全ての国が課されるものの、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉中のカナダとメキシコは当面のあいだ適用除外となった。また、日本などの同盟国も、協議次第で修正される可能性を残した。貿易戦争への懸念が和らいだことで、リスク回避の円買いは一服した。
ユーロドルが上昇後に大きく下振れした。市場予想通りに金融政策を据え置いた欧州中央銀行(ECB)は、その声明で、「必要であれば債券購入の規模拡大」という従来の方針を撤回した。緩和バイアス文言の削除を受けて、ユーロドルは1.2446ドル、ユーロ円が131.98円まで強含んだ。しかし、タカ派発言を期待されていたドラギECB総裁の記者会見では、依然としてインフレに対し慎重な見方が示されたことで、ユーロは失望売りとなった。ユーロドルは1.2298ドル、ユーロ円が130円半ばまで下落した。
欧州通貨はユーロに連れ安となり、ポンドドルが1.3782ドルまで弱含み、ドル/スイスフラン(CHF)は0.95CHF前半までCHF売り・ドル買いとなった。ポンド円が146.37円までレンジの下限を広げ、CHF円が昨年4月下旬以来のCHF安水準111.52円まで売られた。一部報道から、「英政府高官が、来年まで欧州連合(EU)離脱で合意はないと予想」と伝わったことも、ポンドの下押し要因となった。
商品市況が軟調なことで資源国通貨は売りが先行するも、米の追加関税措置をカナダが免れたことにより、買い戻しの動きもみられた。ドル/加ドルは1.29加ドル半ばから1.28加ドル後半、加ドル円が82円前後から半ばまでの加ドル買いに傾いた。豪ドル/ドルは0.77ドル後半、豪ドル円が82円半ばで下げ渋った。NZドル/ドルが0.72ドル半ばで推移し、NZドル円は76円後半から77円前半に水準を戻した。
6時7分現在、ドル円は106.27円付近、ユーロドルが1.2311ドル近辺、ユーロ円は 130.80円前後で推移。

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