NY為替市場のドル円は、米国の財政赤字と貿易赤字拡大懸念からドル安・円高の流れが維持されて106.04円まで続落した。豪ドル円は83.87円、NZドル円は78.34円、加ドル円は84.76円まで弱含み、ユーロ円は132円後半、ポンド円は149円後半で上値の重い動きとなった。ユーロドルは1.25ドル近辺で底堅く、ポンドドルは1.4104ドルまで上値を伸ばした。
本日の東京市場のドル円は、仲値での本邦機関投資家による米国債償還・利払いの円転で軟調推移が予想される。
本邦機関投資家は、昨日15日に償還された米国債と利払いの最終ドル金額を確認して、本日の仲値に円転することで、仲値でのドル売りに要警戒となる。
ドル円は、1月24日にムニューシン米財務長官が、「米政府は短期的なドルの水準について懸念していない、短期的なドル安を歓迎する」と発言をして110円を割りこんだ。昨日には、麻生財務相が、106円台の円相場を容認する発言をしたことで、106.04円まで続落している。
「アメリカ・ファースト」(米国第一主義)を標榜しているトランプ米政権は、2017年は法人税引き下げで米企業を支援し、2018年は、11月の米議会中間選挙に向けて保護貿易主義による関税引き下げ、ドル相場引き下げにより、米企業の競争力強化を目論んでいるのではないか。日本政府も、米国との通商戦争を回避するため、TPPへの参加を促すため、ある程度の円高を黙認するのではないだろうか。
ドル売りオーダーは、現時点では107.70円、108.00円、108.50円、109.00円、ドル買いオーダーは、106.00円、105.00円(割り込むとストップロス)に観測されている。
ユーロドルは、ドル全面安の展開の中でドラギECB総裁がユーロ高への警戒感を示した1.2500ドル台に乗せており、1月25日高値1.2537ドル、2月1日高値1.2522ドルに続く、トリプルトップを形成するのか、それとも上伸していくのかを見極めることになる。

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