NYタイムは、大型のインフラ投資や財政赤字の拡大に触れた米予算教書の内容が伝わるなか、米長期金利はやや水準を持ち直したものの、悪い金利上昇の側面もあり、ドル買いは強まらなかった。ただ、インフラ投資による景気刺激も意識されたようで米株は堅調で、リスク回避の円買いは強まらなかった。ドル円は予算教書の公表を控えた調整で108.44円まで下押したものの、108円後半へ一時持ち直した。しかし、上値は伸ばしきれなかった。米1月財政収支の結果が492億ドルの黒字と伝わったが、特段のドルの動意材料にはならなかった。
ドルの方向性がはっきりせず、他通貨は強弱まちまち。NY入りにかけて、ユーロドルは1.2235ドルまで下押したものの下げ渋り、本日の高値圏1.2290ドル台へ反発した。一方、ポンドドルは1.3796ドルまで下落後は戻りが鈍く、持ち直しは1.38ドル前半にとどまった。ブリハ英金融政策委員会(MPC)委員の、高めの金利に対して対応できる状態にあるとの発言も伝わっていたが、ポンド買いを強く後押しする材料にはならなかった。
オセアニア通貨もまちまち。豪ドル/ドルは一時0.7857ドルまでじり高で推移。NZドル/ドルはNY入りにかけてつけた0.7232ドルから、戻りは0.72ドル半ばまでに限定された。
クロス円は対ドルでの各通貨の動向を反映してまちまち。ユーロ円は133.65円、豪ドル円は85.37円まで小幅高。ポンド円は150円前半、NZドル円は78円後半で上値が重かった。
産油国通貨の加ドルは、時間外取引に上値を伸ばしたNY原油先物が、NY入り以降はじり安となったことから軟化した。ドル/加ドルは一時1.2623加ドルまで加ドル安。加ドル円は86.00円を安値に、86円前半で戻りが鈍かった。
南ア・ランド(ZAR)は、市場に不人気なズマ南ア大統領の辞任に関する報道に振らされた。辞任承諾との現地報道を受けてZAR買いが強まり、ドルZARは11.88ZAR付近、ZAR円は9.14円までZAR高となった。しかし、ズマ大統領報道官の否定発言が伝わり、ドルZARは11.96ZAR付近、ZAR円は9.07円付近へ押し戻された。ただ、その後はZAR売りは弱まった。今後、ズマ大統領が辞任するとの期待は継続しているもよう。
6時15分現在、ドル円は108.63円、ユーロドルは1.2294ドル、ユーロ円は133.55円で推移。

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