NYタイムの為替市場では、米税制改革法案への期待感が再び高まり、ドルが112円前半から112.74円まで反発した。同法案に反対していた一部の共和党上院議員が賛成を表明し、株式市場には買い安心感が広がった。しかし、米長期債利回りの反応が限定的だったことで、ドル買い一巡後はドル円も伸び悩んだ。ユーロドルはロンドンタイムの1.1812ドルを高値に、1.17ドル半ばまでのユーロ売り・ドル買いとなった。ドルが主要通貨全般に強含んだことや、来週のスペイン・カタルーニャ州議会選挙への警戒感がユーロドルの重しとなった。ユーロ円は132.73円まで上値を伸ばすも、ドル円が伸び悩むと132円前半に押し戻された。
英・EU離脱(ブレグジット)交渉の第2段階入りが決定されたものの、市場はこれまで以上に難しい協議になることを不安視し、ポンド売りに動いた。ポンドドルは1.34ドル割れし、1.3302ドルまで下落した。ポンド円は、昨日の安値150円半ばを割り込むと下げ足を強め、先月29日以来の安値149.42円まで売り込まれた。その後は、株高などを背景に150円台まで買い戻されている。
加ドルが軟調な動き。対ドルでは、ロンドンタイムにつけた1.2739加ドルからNY午後にかけて1.2895加ドルまで加ドル安が進んだ。ドルが底堅い動きのなか、プラスの市場予想からマイナスに下振れした加10月製造業出荷も加ドルの重しとなった。北米自由貿易協定(NAFTA)交渉の不透明感から、加企業の4分の1以上が一部業務を米国に移す可能性があるとのレポートも、加ドル売り・ドル買いを誘った。昨日のポロズBOC総裁のタカ派寄り発言で作られた加ドルロングの投げも、加ドル売りを加速した。加ドル円は、87.38円まで下値を広げた。
加ドル売りに連れ安となり、豪ドル/ドルが0.7638ドルまで弱含み、NZドル/ドルも0.70ドル前半から0.69ドル後半に水準を下げた。豪ドル円が86円前半でじり安となり、NZドル円が78.99円を上値に伸び悩んだ。
南ア・ランド(ZAR)は、対ドルや対円で大幅に上昇した。16-20日に、南ア与党・アフリカ民族会議の次期党首を決定する党大会が開催される。党首選ではラムフォサ副大統領の優勢が伝わっていることで、南ア・ランド(ZAR)買いを呼んだもよう。ドルZARが9月中旬以来の13.07ZAR台へ、ZAR円は8.35円付近から7月27日以来の8.61円までのZAR高を記録した。
6時59分現在、ドル円は112.60円付近、ユーロドルが1.1750ドル近辺、ユーロ円は132.30円前後で推移。

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