NYタイムのドル円は、米長期金利が2.24%から2.28%まで上昇したことで、112.14円から112円半ばで堅調に推移した。ポンドドルは1.3587ドル、ポンド円は152.86円まで上昇。ユーロドルは1.1954ドル、ユーロ円は134.38円まで上昇した。
本日の東京市場のドル円は、欧米英の中央銀行と日本銀行の金融政策のかい離が再確認されたこと、10月の消費増税の使途変更を争点とする衆議院解散・総選挙などから堅調推移を予想する。
6月25日に国際決済銀行(BIS)が公表した年次報告書で、主要国の中央銀行は金利引き上げ「グレート・アンワインディング」を進めるべきだと指摘した。イングランド銀行の早期利上げ観測が台頭し、欧州中央銀行は10月にもテーパリングを表明予定であり、米連邦準備制度理事会は次回FOMCでバランスシートの縮小を開始し、12月には12対4で追加利上げが示唆されている。一方、日銀金融政策決定会合では、これまでの7対2(緩和継続反対)から、8対1(さらなる緩和を主張)となり、欧米英の中央銀行と日本銀行の金融政策のかい離が顕著となっており、円は全面安の展開となりつつある。
さらに、トランプ米政権が来週公表予定の税制改革の中核的要素への期待感、米議会での審議、採決が早まるとの期待感もドル買い要因となっている。
しかしながら、北朝鮮が、10月10日の朝鮮労働党創建72周年記念日に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射や核実験を強行することが警戒されており、トランプ米大統領も、国連での演説で、「核開発を放棄しなければ完全破壊」という厳しい警告をしていること、金正恩・朝鮮労働党委員長の「最高水準の対抗措置を検討する」を受けて、地政学リスク回避の円買いがドル円の上値を抑える構図に変わりはない。
ドル売りオーダーは、現時点では、112.80-90円、113.00円(26日NYカットのオプション)、113.50円、113.80円、114.00円、ドル買いオーダーは、112.00円(割り込むとストップロス・22日NYカットのオプション)、111.00円(割り込むとストップロス・25日NYカットのオプション)が観測されている。
ユーロドルは、10月の欧州中央銀行(ECB)理事会で資産購入縮小計画が公表される可能性から堅調推移だが、期間再延長の選択肢が温存される可能性もあること、ユーロ高けん制への警戒感から上値は限定的か。
ポンドドルは、イングランド銀行(BOE)の早期利上げ観測で堅調推移だが、カーニーBOE総裁の利上げは限定的になる、との発言で上値は限定的か。

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