NYタイムのドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で10月の資産縮小開始、年内あと1回の利上げ見通しが据え置かれたことで112.53円まで上昇した。ユーロドルは1.2033ドルへ上振れ後に1.1862ドルまで反落、ポンドドルは1.3657ドルから1.3453ドルまで反落した。ユーロ円は134.09円から133.26円へ、ポンド円は152.18円から151円前半へ反落した。
本日の東京市場のドル円は、日銀金融政策決定会合及び黒田日銀総裁の会見への期待感から下げ渋る展開を予想する。
6月25日に国際決済銀行(BIS)が公表した年次報告書で、主要国の中央銀行は金利引き上げ「グレート・アンワインディング(Great Unwinding)」を進めるべきだと指摘して以来、イングランド銀行(BOE)、欧州中央銀行(ECB)、米連邦準備制度理事会(FRB)は、出口戦略へのロードマップを邁進し始めている。しかしながら、日本銀行だけは依然としてデフレ脱却に苦しんでおり、本日の日銀金融政策決定会合や黒田日銀総裁の会見では、「グレート・アンワインディング」と異次元の見解が予想されることで、円安要因となる。さらに、10月の消費増税の使途変更を争点とする衆議院解散・総選挙も円安要因となっており、ドル円は底堅く推移することが予想される。
しかしながら、北朝鮮が、10月10日の朝鮮労働党創建72周年記念日に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射や核実験を強行することが警戒されており、トランプ米大統領も、国連での演説で、「核開発を放棄しなければ完全破壊」という厳しい警告をしていることで、地政学リスク回避の円買いがドル円の上値を抑える構図に変わりはない。
ドル売りオーダーは、現時点では、112.80円、113.00円、113.80円、114.00円、ドル買いオーダーは、111.00円、110.90円、112円には22日NYカットのオプションが観測されている。
ユーロドルは、10月の欧州中央銀行(ECB)理事会で資産購入縮小計画が公表される見通しから堅調推移だが、期間再延長の選択肢が温存される可能性もあること、ユーロ高けん制への警戒感から上値は限定的か。
ポンドドルは、イングランド銀行(BOE)の早期利上げ観測で堅調推移だが、カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁の利上げが限定的になる、との発言で上値は限定的か。

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