12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。<br/><br/>■株式見通し:引き続き内需ディフェンシブや防衛関連に向かう流れか<br/>■外資系証券の注文動向:差し引き50万株の買い越しとの観測<br/>■前場の注目材料:東芝決算、監査意見なし、上場廃止基準該当も<br/><br/><br/>■引き続き内需ディフェンシブや防衛関連に向かう流れか<br/><br/>12日の日本株市場は引き続き、こう着感の強い相場展開が続きそうである。11日の米国市場は、主要株価指数が下落。シリアや北朝鮮情勢への警戒感から投資家心理の悪化が続いており、売り優勢の展開となっている。また、安全資産として米国債を選好する動きが強まり、国債利回りが下落したことで金融株を中心に軟調推移に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の18640円、円相場は1ドル109円70銭辺りと円高に振れて推移している。<br/><br/>この流れもあり、売りが先行するとみられるが、北朝鮮問題に対する警戒感から押し目買いも入りづらいところである。ただし、前日には日銀のETF買い入れが観測されており、下を売り込む流れにはならないだろう。地政学リスクを背景に、利益確定の流れが強まっているほか、既にショートに傾いている面もあるとみられる。まずは15日の北朝鮮金日成国家主席の生誕105周年を控え、これを無事通過するのを見極めたいところであろう。<br/><br/>また、欧米市場は週末がイースター休暇の祝日で休場になるため、ポジション圧縮やリバランスが中心になりやすいだろう、薄商いのなか、先物市場でのインデックス売買に振らされやすい点も注視しておきたい。その他、中小型株の持続性が弱く、短期資金による割り切りスタンスでの値幅取りが中心になりそうだ。内需ディフェンシブ系と防衛関連に資金が向かいやすい需給状況か。<br/><br/>(株式部長・アナリスト 村瀬智一)<br/><br/><br/>■外資系証券の注文動向:差し引き50万株の買い越しとの観測<br/><br/>朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り840万株、買い890万株、差し引き50万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。<br/><br/>04月05日(水):90万株の売り越し<br/>04月06日(木):40万株の売り越し<br/>04月07日(金):170万株の買い越し<br/>04月08日(月):160万株の買い越し<br/>04月09日(火):60万株の売り越し<br/><br/><br/>■前場の注目材料<br/><br/>・NYダウは下落(20651.30、-6.72)<br/>・NY原油は上昇(53.40、+0.32)<br/>・シカゴ日経225先物(18640、-70)<br/>・ドル円相場109円65-70銭<br/>・米2月JOLT求人件数574.3万件、予想上回る<br/>・独4月ZEW景気期待指数19.5、予想上回る<br/>・英3月生産者物価指数産出+3.6%、予想上回る<br/><br/>・浜ゴム<5101>、欧州で低価格ブランドタイヤ投入へ<br/>・東ガス<9531>、九州電<9508>、LNGで連携へ<br/>・アスクル<2678>、自社配送拡充へ<br/>・ユニファミマHD<8028>、「ファミマ」移行を加速<br/>・東芝<6502>決算、監査意見なし、上場廃止基準該当も<br/><br/>☆前場のイベントスケジュール<br/><br/><国内><br/>・08:50  機械受注(2月)  3.7%  -3.2%<br/>・08:50  貸出・預金動向(3月、日本銀行)<br/>・08:50  国内企業物価指数(3月)  1.4%  1.0%<br/>・10:00  営業毎旬報告(4月10日現在、日本銀行)<br/>・LIXILビバが東証1部に新規上場(公開価格:2050円)<br/><br/><海外><br/>・10:30  中・消費者物価指数(3月)  1.0%  0.8%<br/>・10:30  中・生産者物価指数(3月)  7.5%  7.8%<br/><br/><br/>

<SK>