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ドル円110円台を回復

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は110円台を回復し、110円19銭まで上昇。米国がカナダとメキシコとの貿易交渉に合意したことや、良好な経済指標を好感したドル買い戻しが背景。

ユーロドルは小動きながら緩やかに下落し、1.1155までユーロ安が進む。

株式市場は反落。中国が貿易協議に消極的な姿勢が示したことで、貿易懸念が再燃。ダウは98ドル下げ、他の主要指数も揃って下落。

債券相場はほぼ横ばい。長期金利は低位で安定し、2.39%台を維持。

金は売られ、原油価格も反落。

4月景気先行指標総合指数          →   0.2%

5月ミシガン大学消費者マインド(速報値)  →   102.4

ドル/円 109.50 ~ 110.19

ユーロ/ドル 1.1155 ~ 1.1179

ユーロ/円 122.30 ~ 122.99

NYダウ  -98.68   → 25,764.00ドル

GOLD   -10.50  → 1,275.70ドル

WTI  -0.11 → 62.76ドル

米10年国債  -0.004 → 2.391%

【本日の注目イベント】
日  1-3月GDP(速報値)
日  3月鉱工業生産
独  4月生産者物価指数
欧  ユーロ圏3月経常収支
米  パウエル・FRB議長講演
米  ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演

ドル円は5月9日以来となる110円19銭まで反発しました。米国がカナダとメキシコとの追加関税を撤廃することで合意したことが材料になっています。先週ドル円は2回、109円割れを試す動きを見せましたが、粘り腰を見せ、109円割れを回避しています。この粘り腰が110円台回復につながった側面もあろうかと思います。もっとも、先週末の欧州からNYにかけては、米中貿易問題が再びクローズアップされ、緊張が高まったことで円買いが強まり、109円50銭前後まで円高が進む場面もあり、米中通商協議の行方が依然として大きな材料になっています。

中国の経済日報が運営する徴信(ウィーチャット)のアカウント「陶然筆記」の論説で、「真に誠意を示す新たな動きが米国側からない限り、米当局者が訪中して通商協議を続けることに意味はない」との見解を示したことで、米中通商協議に再び注目が集まっているようです。論説の内容は、国営の新華社通信と共産党機関紙の人民日報でも報じられており、米CNBCも「米中間の協議は行き詰っているようだ」と伝えています。(ブルームバーグ)現時点では6月28-29日の大阪で行われる「G20」では、米中首脳会談が実現する見通しですが、この会談そのものが見送られるようだと、再びリスク回避の動きが再燃する可能性もあり、予断を許しません。

筆者も先週のこの欄で「可能性は低いが、もしかしたら消費税率引き上げ延期も」とのコメントを書きましたが、ここにきて議論がにわかに盛り上がってきました。安倍首相が、先週木曜日にロバート・フェルドマン氏を含む4名のエコノミストと会食をしたことが、消費税率引き上げ延期の可能性に期待を持たせたようですが、政府内では依然として慎重な意見が主流のようです。ポイントは本日8時50分に発表される「第1四半期GDP」です。本コメントが掲載される頃にはすでに結果も判明していますが、事前の予想では「前期比マイナス0. 1%」とされています。上記米中通商協議のリスクや、先の景気先行指数の「悪化」といった判断などを踏まえると、仮に結果がマイナスであれば、消費税率引き上げ延期の可能性がこれまで以上に高まることになりそうです。政府は24日発表予定の月例経済報告で、企業の景況感などを加味した「政府としての景気判断」を示すことになっているようです。

ドル円は「1時間足」では全ての抵抗帯を抜けてきました。この上は、110円35-50銭に、「4時間足」と「8時間足」の雲が控えていることから、110円台半ばが目先のレジスタンスと見られます。

本日の予想レンジは109円70銭~110円50銭程度といったところでしょうか。久しぶりに日本の経済指標が注目されます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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