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ドル円106円台半ばまで下落

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
東京時間に106円84銭まで下落したドル円は、NYでは一旦反発したものの再び売られ、106円73銭までドル安が進む。長期金利の上昇や株高には反応せず、ドル売りが優勢に。

ユーロドルは反発。ユーロ圏の景気回復を材料にユーロは買われ、10日ぶりに1.2465までユーロ高が進む。

株式市場は4日続伸。VIX指数が低下したことを手掛かりに買いが優った。ダウは253ドル上昇し、ここ4営業日で1000ドルほどの反発を見せる。

債券相場は続落。1月の消費者物価指数が予想を上回ったことで売りが膨らむ。長期金利は2.9%を超え、2.91%台でクローズ。

金は大幅に続伸し1358ドル台に、原油価格も大幅に反発し60ドル台を回復。

1月消費者物価指数  →   0.5%

1月小売売上高     →  -0.3%

ドル/円106.73~ 107.54

ユーロ/ドル1.2276 ~ 1.2465

ユーロ/円  131.60~ 133.39

NYダウ  +253.04 → 24,893.49ドル

GOLD  +27.60 →1,358.00ドル

WTI +1.41→ 60.60ドル

米10年国債 +0.087 → 2.917%

【本日の注目イベント】
豪  豪1月雇用統計
日  12月鉱工業生産(確定値)
米  新規失業保険申請件数
米  2月NY連銀製造業景気指数
米  1月生産者物価指数
米  2月フィラデルフィア連銀景況指数
米  1月鉱工業生産
米  1月設備稼働率
米  2月NAHB住宅市場指数
欧  ユーロ圏12月貿易収支

昨日の東京時間午後には107円台を割り込み、106円84銭までドル安が進みました。やはり昨年のドルの最安値であった107円32銭を抜けると、ストップロスなども含め、ドル売りが加速する「定石通り」の動きでした。海外市場では一旦107円台半ばまで戻したものの、NYでは再びドル売りが強まり106円73銭前後まで下落し、107円前後でNYでの取引を終えました。

注目されていた米1月の消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る、前月比+0.5%でした。総合指数も前年比+2.1%で、予想を上回っています。減税や原油高の影響もあり、上振れはある意味当然とも見られていましたが、この結果を受けて債券市場では債券が一段と売られ、長期金利は2.91%台へと急騰しました。この水準は約4年ぶりの高水準になります。

ただ、それでも昨日はNY株式市場では株が買われ、これで4日続伸となり、ダウは合計で1000ドル余り上昇したことになります。今回も、米株は日本株に比べ回復力が早いという印象です。株価上昇の背景の一つはVIX指数(恐怖指数)の低下が挙げられます。今回の株価の混乱で一時は「50」近辺まで急上昇した同指数は、昨日は「19」辺りまで下げ、「20」を超えると恐怖が高まると言われている同指数の低下が株高につながったと見られます。

ドル円は107円台を割り込んだことで心理的な節目である105円までは重要なサポートは見当たりません。ドル売りを仕掛ける向きも、その辺りの状況も考えているものと思われますが、今月2日(金)の雇用統計直後には110円台半ばで推移していたドル円はこれで約4円程下落したことになります。108円を割り込んだ際に、財務省、金融庁、日銀が緊急の会合を開き、協議した経緯もあります。急速な円高が進むようだと、「口先介入」も予想されますが、それでも市場のセンチメントはドル安に傾いており、足元のセンチメントを変えるのはそう簡単ではないようです。特に昨日は「株価と金利高」が進み、いずれもドル高材料があった中でのドル下落でした。昨年のドルの最安値である「107円32銭を割り込んだ」という事実が、上記材料を一蹴したということでしょうか。

なかなかドル浮上のきっけが掴めない状況が続いています。従って、ドルが下げたところを拾う戦略は機能しなくなっています。ドルの戻りを売り、下げたら買い戻すしか機能しないのかもしれません。「1時間足の雲」がドルの上昇を抑えているのが見て取れます。本日のレンジは106円~107円20銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

 

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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