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ドル円5カ月ぶりに107円台半ばへ

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は昨年9月以来となる108円を割り込み、一時107円40銭までドル安が進む。日米の株価の下げがリスクオフを意識させ円が買われた。引け値はやや反発し107円80銭前後。

ドル安が進んだことで、ユーロドルは反発。1.2371まで買われ、1.22が目先の底値に。

株価は朝方下げたものの、ダウは引け値で39ドル高と3日続伸。他の主要株価指数も揃って上昇。

債券は反発し、長期金利は2.83%台へと低下。

金は続伸し、原油は反落。

ドル/円107.40~ 107.84

ユーロ/ドル1.2327 ~ 1.2371

ユーロ/円  132.69~ 133.27

NYダウ  +39.18 → 24,640.45ドル

GOLD  +4.10 →1,330.40ドル

WTI  ―0.10→ 59.19ドル

米10年国債 -0.027 → 2.831%

【本日の注目イベント】
独  独10-12月期GDP(速報値)
独  独1月消費者物価指数(改定値)
欧  ユーロ圏12月鉱工業生産
欧  ユーロ圏10-12月期GDP(改定値)
米  1月消費者物価指数
米  1月小売売上高

ドル円はついに108円を割り込み、昨年9月8日以来の円高水準となる、107円40銭前後まで売られました。先週末には108円05銭までドル売りが進む場面もありましたが、108円台は維持して小幅に反発していましたが、昨日の東京タイムの株価の動きが、108円割れのきっかけをつくったと認識しています。

東京市場が3連休だったこの間のNYダウの上げ幅は740ドルを超え、108円台後半と、ドル円がやや円高傾向ではあったものの、連休明けの日本株も300円から500円程度上昇するイメージでした。朝方こそ300円を越える上昇を見せたものの、午後にはマイナスに転じ、一時200円近く下げる場面もありました。このところのドル円は株価の下落時には素直に反応する傾向があり、この株価の動きを見て108円割れを意識した次第です。幸いNY株は粘り腰を見せたことで107円台後半までドルは小幅に反発してしていますが、昨年9月の107円32銭という水準を抜けるかどうかが、大方の注目点になっています。

ドル円が約5カ月ぶりに107円台半ばまで下落したことで、「日足」のMACDも再び「デッドクロス」を示してきました。昨日は米長期金利が下げましたが、依然高水準であることに変わりありません。ゴールドマンは半年以内に長期金利は3.5%まで上昇するとの予想を発表しています。今後金利上昇が続くと見られますが、金利高が必ずしも株安につながるわけではありません。NY株が、どこまで金利上昇に対する抵抗力をつけるのかが注目されます。

パウエルFRB議長は昨日ワシントンで開かれた就任式典で講演し、「われわれは金利政策とバランスシートの双方を緩やかに正常化するプロセスにある」と述べるとともに、「金融安定化へのいかなるリスクの高まりにも引き続き警戒する」と語っています。(ブルームバーグ)金利上昇に端を発した株価の急落に見舞われたここ10日間であったことから、今後の利上げスキームにもブレイキがかかり、これまでよりもより慎重な発言になるとの見方もありましたが、今回の発言では緩やかな利上げを継続するとの姿勢に変化はなかったようです。

裏を返せばFRBが今後も米景気がさらに拡大することに自信を持っていることと、足元の株価の急落は「一時的なもの」と判断していることの証左であるとも受け取れます。そういえば先週、FOMCでは常に副議長を務めるNY連銀のダドリー総裁も講演で、株価の急落は「Small  potatoes」(取るに足らない)と表現していました。FRB高官の一連の発言が依然として強気なのもやや気になります。もっとも、FRBが今後混乱を避ける意味で利上げに慎重な姿勢を見せるようだと、これも円高要因と捉えられ、ドル売りにつながる可能性もあります。足元の市場のセンチメントが依然として円高要因には敏感だということです。本日のドル円は107円~108円20銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

 

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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