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ドル円雇用統計発表後反落

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】

2月の雇用統計はまずまずの結果でしたが、ドル円は
115円51銭まで上昇したものの、利益確定のドル売りに
押され反落。長期金利の低下もあり、114円66銭までドルが
売られた。

ユーロドルは大幅に反発。ECBによるテーパリングの噂なども
流れ、1.05台後半から1.07近辺までユーロの買い戻しが進む。

株式市場は続伸。利上げのペースはそれほど加速しないとの
見方が広がり、ダウは44ドル上昇。他の主要指数も揃って続伸。

債券相場は反発。4日連続で続落したことでショートカバーの
買い戻しも入り、長期金利が2.57%台まで低下。

金は9日続落。原油価格も5日続落し、約3カ月半ぶりとなる
48ドル台まで売られる。

2月失業率            →  4.7%
2月非農業部門雇用者数   →  23.5万人
2月平均時給          →  0.2%(前月比) 、2.8%(前年比)
米2月財政収支        →  -1920億ドル

ドル/円114.66 ~ 115.51
ユーロ/ドル1.0597~ 1.0699
ユーロ/円122.03~ 122.83
NYダウ  +44.79 → 20,902.98ドル
GOLD -1.80 →1,201.40ドル
WTI   -0.89 → 48.39ドル
米10年国債  -0.031 → 2.575%
【本日の注目イベント】

欧      ドラギ・ECB総裁講演
米   2月労働市場情勢指数(LMCI)

今週15日のFOMCでの利上げ観測が高まっている中、先週末に発表された
2月の雇用統計がまずまずの結果であったことから、利上げは確実な状況にな
ったと思われます。先週水曜日に発表されたADP雇用者数が予想を大きく上
回る結果を見せたことから、上振れ期待もありましたが、非農業部門雇用者数
は23.5万人で、失業率は4.7%と、いずれも予想よりも改善していまし
た。注目された平均時給は予想と同じく、前年比で2.8%でした。ただ、こ
の結果が利上げを遅らせるほどのものではありません。

ドル円は115円51銭まで買われましたが、そこを天井に反落しています。
雇用統計発表直前までジリジリとドルが買われていたことや、先週末のコメン
トにも書きましたが、良好な雇用統計がある程度期待されていたこともあり、
115円~115円台半ばはドル売り注文が集まりやすい水準であったことが、
この日の高値から1円ほど落とされた理由かと思われます。ただ、ここからド
ルがさらに一段と売られる可能性は低いと予想しています。

それはやはり、労働市場の拡大が続いていると見られるからです。製造業の雇
用者の伸びは1年ぶりのことで、予想通りだった平均時給の
伸び率も8年ぶりの水準に戻ってきました。その結果、年内3回の利上げと見
込まれている利上げ回数もJPモルガンやゴールドマンは今回の雇用統計を受
けて、『年4回も可能』と上方修正しています。

仮に4回の利上げだとすれば、15日のFOMCに続いて6、9、12月のイ
エレン議長の会見を伴う会合全てで利上げを行うことになります。あるいは、
利上げは全ての会合で可能との立場に立てば、15日に続いて5月の会合でも
利上げを実施する可能性さえあります。トランプ大統領の経済政策がある程度
の規模を伴って実施された場合、労働力が不足する事態も予想され、労働力確
保のため賃金も上昇するはずです。

今週の利上げは確実ですが、ドル円が再び115円台半ばを上回るには、やは
り年4回の利上げが見通せるような裏づけが必要になります。
15日の会合ではメンバーによるFF金利の見通し(ドットチャート)も発表
されるため、この結果がヒントになります。
また、会合後のイエレン議長の言葉に「年4回利上げ」を示唆する言葉がある
のかどうかにも注目しなければなりません。

本日のドル円は115円台に乗せれば売りも出でくると思いますが、下値もそ
れほど深くはないと予想しています。
下値は1時間足の雲の下限である114円30銭程度と見て、予想レンジは1

14円30銭~115円30銭程度にしたいと思います。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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