NYタイムの為替市場は、序盤にドル買いへやや傾くも、高寄りした米主要株価指数がマイナス圏に沈むと、ドル売り基調に再び戻った。米株の動きを受けて、ドル円は110円後半から110.25円まで売られた。ロンドン序盤のドイツ大連立政権への協議難航との報道に加え、来週の欧州中央銀行(ECB)理事会ではフォワードガイダンス見直しは先送りされるとのECB関係筋からの発言も伝わり、ユーロドルはNY勢参入後に一時1.2195ドルまで下値を広げた。しかしながら、ECBの出口戦略への期待は依然として高く、下値でのユーロ買い意欲は強いままであり、NY午後にかけては1.2280ドル付近までほぼ全戻しの動きとなった。
本日の東京為替市場は、ドル円の上値は重くなりそうだ。昨日は本邦勢が朝方から積極的にドル円とクロス円を買ったが、111.00円にさえ届くことができなかった。東京時間の市場参加者は買い意欲の強さを見て、再びドル円を売りそびれている。東京時間には11月の本邦機械受注が発表されるが、日本の経済指標では市場が反応するのは難しいだろう。米ダウ平均が一時26000ドルを超えて上昇したがマイナスで引け、CMEの日経平均先物も23735円まで下がり、下落が予想される日経平均もドル円の上値を抑える要因になりそうだ。
現時点でドル円の上値オーダーは、111円から売り買い交錯で現時点ではストップロスが若干多いが、昨日売れなかった本邦勢が売りオーダーをおいてくる可能性もありオーダー状況が変わるだろう。また明日NYカットで110.80円のオプションがあるため、110.80円を超えていくとオプションのガンマプレーで売りが出てくる可能性もある。下値は、110.00円前後は買いが厚めに入り、割り込むとストップロスになっている。
ユーロドルは、昨日の下落で短期筋のロングも切れたことで、ポジションが軽くなっている。本日も欧州時間にユーロ圏12月消費者物価指数などが発表されるが、確報値なため前回から大きくぶれることは予想しにくい。むしろノボトニー・オーストリア中銀総裁の講演が予定されているが、欧州中央銀行(ECB)関係者などの発言により動く可能性が高い。オーダーは1.2300ドルには大きめの売りがあり、超えるとストップロスになっている。下値はストップロスが昨日ついたため、昨日の安値より下に細かな買いが入っている程度になっている。

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