NYタイムの為替市場は、米12月コア消費者物価指数が前月比+0.3%、前年比+1.8%となり、11月の前月比+0.1%、前年比+1.7%から上昇したことで、ドル円は111.69円まで上昇した後、欧州通貨主導のドル売りで110.92円まで反落した。ユーロドルは、メルケル独首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)が大連立政権樹立に向けて暫定合意したことで、2014年12月29日以来の高値1.2218ドルまで上昇。ユーロ円も135.55円まで上昇した。
本日の東京為替市場は、先週の地合いを引き継いでドルの頭が重くなりそうだ。先週は欧州からECBの早期テーパリング観測や、独の大連立政権樹立への希望的観測から、ユーロ買い・ドル売りになった。ドルは対円でも連れ安となり110.92円まで下落した。NY市場では先週はコアCPIの上昇を受けて、米10年債利回りは2.59%台、米2年債利回りはリーマンショック以来となる2.02%へ上昇する場面もあったが、ドルの上昇は限定的で、マーケットのトレンドがドル売りに傾いていることと、ドル売りが遅れていることを示唆している。東京時間にドルが支えられても、その流れが欧米まで続くことがなく、ドル円の売り遅れが顕著になっている。
本日は、ゴトー日(5・10日)で、東京仲値のドル買い・円売りが観測されていることもあり、仲値までドル円の買い意欲はあるだろう。米国がキング牧師生誕記念日のため休場になっているが、トランプ大統領のアフリカ諸国への差別発言や移民救済制度(DACA)に対する抗議デモも起こっていることも、ドルの上値を抑える要因になるだろう。
 ドル円のオーダーは、すでに金曜日の戻り高値の上111.70円近辺から113円台まで断続的に売りオーダーが入っている。下値は金曜日の安値110.92円の下から、細かくドル買いオーダーが入っている。
ユーロドルは、先週のNYの引け間際に上げ幅を拡大し、1.2218ドルまで上昇した。本日は欧州からはユーロ圏11月貿易収支以外には主だった経済指標の発表はない。独連立政権への話し合いが行き詰らない限り、引き続きユーロドルは堅調に推移しそうだ。ユーロドルの上値のオーダーは日増しに薄くなっている。

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