NYタイムは、日銀の超長期債オペ減額を材料視した円買い圧力が継続し、ドル円は一時112.37円と3日以来の水準まで下落した。しかし、日銀が緩和解除へ動くとの思惑は、米10年債利回りも2.4%台から2.54%台まで押し上げた。米主要3株価指数が史上最高値を更新したこともあり、ドル円の下値は限定された。ユーロドルは米金利上昇を受けて1.1916ドルまで、ユーロ円は円買い地合いを受けて134.05円まで弱含んだ。
東京タイムのドル円は、昨日来のムードを引きずり、112円台で上値の重い展開か。昨日の超長期債オペ減額は、日銀が金融政策決定会合で決めた枠内のオペレーションで特別な動きではない。しかし、円売りポジションを整理するきっかけが欲しかった感のある市場の動意を促すきっかけとなった。海外市場で米金利が上昇したのも、日銀の緩和政策を後退させるとの観測だけでなく、このところ米物価動向が持ち直し傾向であることが背景との見方ができる。ただ、オペ減額は、少なくとも一部日銀委員が唱えていたような緩和強化を促す材料ではなく、思惑としては緩和解除の見方を後押ししやすい。そのような思惑を持つ市場参加者が増えるとの警戒感を高めやすく、ドル円の上値を重くしそう。予定されている中国物価指標の影響などを見定めつつ、注意深く市場の反応をうかがう必要がありそうだ。

US Dollar vs Yen (FX:USDJPY)
FXチャート
から 3 2024 まで 4 2024 US Dollar vs Yenのチャートをもっと見るにはこちらをクリック
US Dollar vs Yen (FX:USDJPY)
FXチャート
から 4 2023 まで 4 2024 US Dollar vs Yenのチャートをもっと見るにはこちらをクリック