NYタイムの為替市場は、ドルが全面安となった。米11月コア消費者物価指数(CPI)が予想比で下振れしたことからドルが軟化。FOMCでは予想通りFF金利が25bp引き上げられたものの、インフレ見通しや2018年利上げ見通し3回が前回9月から変更がなかったことで米金利が低下し、ドルの売り圧力が強まった。一時2.42%半ばまで上昇していた米10年債利回りは、2.34%台まで低下した。
ドル円は113円を割り込み、112.46円まで下値を広げた。ユーロドルは1.1730ドルを底に1.1832ドルまで上昇し、ポンドドルも1.3427ドルまでレンジ上限を広げた。ドル/スイスフラン(CHF)は0.9843CHFまでドル売り・CHF買いとなった。米議会上下両院の指導部が税制改革法案に大筋合意との報道でドルが下げ止まる場面もあったが、戻りは限定的だった。
本日の東京為替市場は、ドル円は112円前半から113円前後までのレンジか。NY時間では米長期金利の低下からドル売りになったが、今日と明日にかけては本邦勢の円売り需要は高まると予想する。12月のドル調達だけでなく、明日設定の投信も多くあるため、円売りが出るだろう。本邦勢のドル売りオーダーも依然あるが、慌てて売らなくてはいけない水準でもないため、需給的には円売りが優勢になると思われる。
昨日はFOMCがあり米国にとって今年最後の一大イベントだった。欧州にとっては本日がイベント目白押しになる。イングランド銀行金融政策委員会(MPC)と欧州中央銀行(ECB)理事会が政策金利を発表。また、今日から明日にかけてEU首脳会議も開かれる。ロンドン時間から動きが激しくなるだろう。東京時間は明確なトレンドは作れないだろうが、クロス円の買いが下支えになるか。
オセアニア通貨は本日、豪雇用統計が発表される。結果次第で大きく動くだろう。

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