NY為替市場は、ドル円が111.74円に下落後に112.64円まで反発した。月末ロンドンフィックスでの大きなドル売りや米政府がティラーソン米国務長官の更迭を検討との報道が下落要因。その後に、マケイン上院議員が米税制改革法案支持を表明したことを受けて、ダウ平均が史上最高値を更新し、米長期債利回りも上昇したことで、ドル円の買い戻しとなった。英・EU離脱交渉の進展期待を背景としたポンド買いは継続され、ポンド円は9月22日以来の高値152.32円まで上昇、ポンドドルも同25日以来の高値1.3549ドルまで上値を伸ばした。ユーロも底堅く、対ドルで1.19ドル前半まで回復し、対円では約1カ月ぶりの高値134.14円まで強含んだ。
本日の東京為替市場では、NY市場でみられた株高によるリスク選好の円売りが継続されるかが注目される。大型法人税減税を柱とする米税制改革への期待感が米株を下支えし、また、昨日は米10年債利回りも約1カ月ぶりの水準まで上昇した。このままの動きが続くようであれば、ドル円やクロス円も底堅い動きとなるだろう。一方で気になるのが、投資家の不安心理を示すVIX指数は前営業日上昇し、リスク回避の動きを示唆していること。週末ということもあり、日経平均やアジア株式市場がもし伸び悩みをみせた場合は、為替市場の調整的な動き(円の買戻し)にも留意したい。
現在観測されるドル円のオーダー状況は、112円後半から113円にかけて売り、113円半ばも売りが優勢。下サイドは、短期筋のストップロス売りが112.20円近辺に既に置かれているが、それ以外は111円半ばの買いまで目立ったものはない。
本日も中国では11月財新製造業PMIが発表される。上値の重いオセアニア通貨にとって、指標結果が新たな動意を生むか。また、昨日もポンド高が進んだが、ポンド円は年初来高値9月21日高値152.86円付近が大きなポイントとなりそうだ。

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