NYタイムは、堅調な経済指標を受けた米長期金利上昇・ドル高が先行した。しかし米長期金利はほどなく頭打ち、ドル相場は伸び悩んだ。
米9月輸入物価指数は1年3カ月ぶりの大きな伸び。米10月NAHB住宅市場指数は市場予想や前月を上回った。米長期金利は2.325%まで上昇が先行し、ドル円は112.48円と3営業日ぶりの水準まで上昇。ただ、その後は米長期金利が上昇幅を縮小して2.3%ちょうど付近で横ばい。ドル円は112.20円付近へ押し戻されてもみ合った。米政権が11月のトランプ大統領のアジア歴訪前の3日までに、FRB議長を指名するとの報道が流れ、様子見ムードもあったもよう。19日にも後任人事に関して、大統領とFRB議長が会談を行う予定だ。
ドル買いが先行のなか、ユーロドルは9日以来の水準1.1736ドルまでドル高・ユーロ安。スペイン・カタルーニャ自治州政府が、独立宣言撤回の要求を拒否する姿勢を示したこともユーロの重しとなった。ポンドドルも1.3155ドルまで下落。英・EU離脱へ向けた交渉工程が明示されるとの報道もあったが、ポンドは特にポジティブな反応を示さなかった。ラムスデンBOE(イングランド銀行)副総裁から、賃金上昇が予想ほど伸びていないとの見解が示され、利上げについて後ろ向きな姿勢が感じられた。
資源国通貨も対ドルで下値模索が先行した。豪ドル/ドルは0.7818ドル、NZドル/ドルはNZ乳業大手フォンテラが、NZの主要輸出産品である乳製品のオークション価格の低下を伝えるなか0.7147ドルまで下落幅を広げた。
ドル/加ドルは一時1.2591加ドルまで加ドル安。NY原油先物が昨日のレンジを一時割り込む不安定な推移で、産油国通貨の加ドルを圧迫した。NAFTA(北米自由貿易協定)交渉が決裂し、話し合いの期限延長が宣言されたことも、対象国カナダにとって嫌気される材料だった。
クロス円は、ユーロ円がユーロドルとドル円の動向に振らされ132円を挟んで上下。ポンド円は147.78円、豪ドル円は87.79円、NZドル円は80.28円、加ドル円は89.21円まで水準を下げた。ただ、各通貨ともNY午後は対ドル・対円で下げ渋った。
6時現在、ドル円は112.20円、ユーロドルは1.1766ドル、ユーロ円は132.02円で推移。

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