NYタイムの為替市場のドル円は、112.08円から112.57円までのレンジで取引された。ユーロドルは1.1869ドルまで上昇、ポンドドルは1.3234ドルまでじり高となった。9月19-20日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、インフレ鈍化は一時的な要因ではない可能性があるとの懸念が示されたことで、ドルは上値の重い展開となった。
本日の東京市場のドル円は、日米株式市場の上昇を受けたリスク選好の円売りと、朝鮮半島情勢の地政学問題を意識したリスク回避の円買いで動きづらい展開、本日のNYカットのオプション(112.40円、112.50円、112.60円)を軸にした値動きを予想する。
北朝鮮は18日の中国共産党大会にかけて、太平洋上での水爆実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を強行する可能性があることで、ドル円の上値は限定的か。昨年の10月は、15日と20日にミサイル発射実験を強行している。トランプ米大統領は「嵐の前の静けさ。うまくいくのは一つだけ」と警告していることで、北朝鮮に対して軍事攻撃に踏み切る可能性が警戒されている。米国の原子力潜水艦は韓国に到着し、第5空母打撃群(ロナルド・レーガン)も朝鮮半島周辺で演習中だが、原子力空母セオドア・ルーズベルトは6日にサンディエゴを出港したばかりであり、米国の臨戦態勢は整っていない。
ドル円の売り材料は、16日の日米経済対話に向けて米国財務省が発表する為替報告書での日米貿易不均衡是正への言及、トランプ米大統領のロシアゲート疑惑への警戒感など。ドル買い材料は、日米金融政策のかい離、22日の衆議院投開票に向けて年初来高値を更新中の日経平均株価と史上最高値を更新中のNYダウを受けたリスク選好地合い、トランプ米政権の税制改革案への期待感などが挙げられる。
ドル売りオーダーは、現時点では113.50円(超えるとストップロス)、113.40-60円、113.80-114.00円、ドル買いオーダーは、111.80-112.00円、111.50-60円、そして111.90円割れにはストップロスが観測されている。
ユーロドルは、スペイン政府がカタルーニャ自治州に対して独立宣言の有無を16日まで猶予したことで下げ渋る展開を予想する。今後は、メルケル独首相の連立協議の行方、26日の欧州中央銀行(ECB)理事会でのテーパリングが表明されるか先送りされるか、などを見極めることになる。

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