NYタイムの為替市場のドル円は、米10年債利回りが2.31%台まで低下したことで111.99円まで下落した後、米債利回りの上昇を受けて112円半ばまで反発した。ユーロドルはスペイン・カタルーニャ自治州が独立を延期したことで1.1825ドルまで強含んだ。ポンドドルは英利上げ観測から1.3226ドルまで上昇した。
本日の東京市場のドル円は、北朝鮮が昨日10日の朝鮮労働党創建72周年記念日から18日の中国共産党大会にかけて、水爆実験や弾道ミサイル発射を強行する可能性への警戒感から伸び悩む展開を予想する。
トランプ米大統領が「嵐の前の静けさ。うまくいくのは一つだけ」と警告し、マティス米国防長官が米軍に北朝鮮との戦いに備えよ、と指示したことで、トランプ米政権が北朝鮮に対して軍事攻撃に踏み切る可能性が警戒されている。しかしながら、トランプ大統領は11月上旬の訪日時に安倍首相とゴルフの予定、訪韓時には非武装地帯へ足を運ぶ予定、と報じられている。米国の原子力潜水艦が韓国に到着したものの、原子力空母セオドア・ルーズベルトは6日にサンディエゴを出港したばかりであり、米国の臨戦態勢は整っていない。
ドル円の売り材料は、16日の日米経済対話に向けて米国財務省が発表する為替報告書での日米貿易不均衡是正への言及、トランプ米大統領のロシアゲート疑惑への警戒感など。ドル買い材料は、日米金融政策のかい離、22日の衆議院投開票に向けて年初来高値を更新中の日経平均株価と史上最高値を更新中のNYダウを受けたリスク選好地合い、トランプ米政権の税制改革案への期待感などが挙げられる。
ドル売りオーダーは、現時点では113.50円(超えるとストップロス)、113.80-114.00円に。オプションが112.40円、112.60円、112.80円、113.00円に。ドル買いオーダーは、111.80円、111.50円に観測されている。
ユーロドルは、スペイン・カタルーニャ自治州が独立宣言を延期したことで下げ渋る展開を予想する。今後は、メルケル独首相の連立協議の行方、26日の欧州中央銀行(ECB)理事会でのテーパリングが表明されるか先送りされるか、などを見極めることになる。

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