東京市場は上値の重い展開か。8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が15.6万人増と弱めの内容となったが、これを受けた米国株は、利上げ後ずれ期待から主要3指数がそろって上昇した。一方、3日には北朝鮮が核実験を実施しており、地政学リスクが改めて意識される展開が想定される。ドル円は足元で109円80銭近辺での推移。極端なリスク・オフの動きではないものの、やや円高方向に振れている。円建てのCME225先物は大証日中終値と変わらずの19690円、ドル建ては5円高の19695円で取引を終えた。

 先週の日本株は、北朝鮮のミサイル発射を嫌気して下げたものの、その後は強い上昇となり、日経平均も週間では上昇を記録した。北朝鮮に関しては、相次ぐ過激な挑発行動に対する世界的な批判も強まっており、米国などの対応を見極めたいとの見方が下値を支えると考える。ただ、9日が北朝鮮の建国記念日でもあり、この近辺でさらなる軍事行動が出てくるとの警戒は強まることから、積極的な買いが入りづらい。手控えムードからこう着感の強い相場展開を予想する。日経平均の予想レンジは19580円−19750円。