NYタイムは、米韓合同軍事演習が始まったことを受けた米朝関係の緊迫化への警戒感や、米政局の行方に関する不透明感を意識して、ドル売りやリスク回避の円買いムードが先行した。しかし、ダウ平均が前週末比で一時70ドル以上の下落となったところからプラス圏へ戻して引けるなど、米株が底堅い動きを見せたことから、リスク回避の流れはやや緩んだ。週後半に注目のイエレンFRB議長やドラギECB総裁の講演が予定されているカンザスシティ連銀経済シンポジウムを控えていることから、一方向に大きく売り買いを進めにくい面もあったようだ。
ドル円は一時108.64円と、前週末につけた4月20日以来の安値108.60円に迫った。ただ、終盤はリスク回避傾向が緩和され、109円付近に戻した。NY序盤に発表となった米7月シカゴ連銀全米活動指数は-0.01と、前月の+0.16(+0.13から修正)より弱い結果だった。
一方、ユーロドルは上値のストップロスの買いをつけて1.1828ドルと14日以来、1週間ぶりの水準へ浮上。ユーロ円は128.79円までじり高となった。独連銀が、経済動向に対して明るい見通しを示したことが、ユーロを支援した。ポンドドルも一時1.2916ドルと底堅く、ポンド円は140円前半で推移した。
円同様にリスク回避通貨とされるスイスフラン(CHF)も買われ、ドルCHFは0.9601CHFまで一時CHF高。CHF円は円買いが先行するなかでも、113円前半へ持ち直した。
オセアニア通貨は対ドル・対円でまちまち。豪ドル/ドルは0.7951ドル、NZドル/ドルは0.7337ドルまでじり高。だが、豪ドル円は86円前半、NZドル円は79円後半で上値が重かった。
産油国通貨の加ドルは、NY原油先物が高値圏から47ドル割れをうかがう水準へ下振れるなか、上値が重かった。対ドルで1.25ドル後半の狭いレンジながらやや加ドル売り優勢。加ドル円は一時86.33円まで下押し、戻りが鈍かった。加6月卸売売上高は前月比-0.5%と、市場予想の-0.4%をやや下回り、前月の修正値+1.0%から大きく失速した。
6時現在、ドル円は108.98円、ユーロドルは1.1815ドル、ユーロ円は128.75円で推移。

Euro vs US Dollar (FX:EURUSD)
FXチャート
から 3 2024 まで 4 2024 Euro vs US Dollarのチャートをもっと見るにはこちらをクリック
Euro vs US Dollar (FX:EURUSD)
FXチャート
から 4 2023 まで 4 2024 Euro vs US Dollarのチャートをもっと見るにはこちらをクリック