NY為替市場のドル円は、バルセロナテロ事件やトランプ政権の政策運営に対する警戒感からリスクオフの流れが継続して108.60円まで弱含んだ。その後、バージニア州で発生した白人至上主義を巡る死傷事件を受け、同主義との関連が指摘されるバノン首席戦略官の更迭発表を受けて109.60円まで反発した。ユーロ円は127.56円から128.79円、ユーロドルは1.17ドル半ばで推移した。
本日の東京市場のドル円は、本日21日から31日まで朝鮮半島で予定されている米韓合同軍事演習への北朝鮮による対応への警戒感から伸び悩む展開を予想する。
北朝鮮は、米韓合同軍事演習に対して「火に油を注ぐもので、朝鮮半島情勢を一層悪化させる」と非難しており、警告通りにグアム周辺海域に向けてミサイル発射を断行した場合、2隻の米空母が参加している米韓合同軍事演習が軍事的衝突に発展する可能性があることで、予断を許せない状況が続くことになる。
25日のジャクソンホール会議でのイエレンFRB議長の講演では、バランスシートの正常化プログラムの9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での開始が言及された場合は、ドル買い要因だが、7月のFOMCではディスインフレへの警戒感が示されたことで、10月FOMC以降に先延ばしされた場合は、ドル売り要因となる。
ドル円の売り要因としては、トランプ米政権内部の混迷、議会との対立、米大手企業の最高経営責任者(CEO)の離反などによる経済政策遂行能力への懐疑的な見方、トランプ米大統領のロシアゲート疑惑への警戒感、トランプ米政権による貿易不均衡是正圧力への警戒感、米議会でのヘルスケア法案や債務上限引き上げを巡る混迷、などが挙げられる。
ドル円の買い要因としては、日米の金融政策のかい離、原油価格の下げ渋り、などが挙げられる。
ドル売りオーダーは、現時点では110.00円、110.40円、ドル買いオーダーは、108.40-50円、108.00円に観測されている。109.00円には22日のNYカットのオプションが控えている。
ユーロドルは、 7 月の欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨でユーロが過度に上昇する可能性を懸念していたこと、25日のジャクソンホール会議でドラギECB総裁が資産購入プログラムの終了に言及しないとのECBスポークスマン発言、ユーロ高をけん制するのではないかとの憶測などから伸び悩む展開を予想する。

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