NYタイムの為替市場は全般的にドル買いが優勢となったものの、ドル円に関しては北朝鮮への警戒感継続により109.80円を高値に伸び悩んだ。ダドリー米NY連銀総裁が、経済活動が予想通りであればFRBの年内再利上げ支持を表明したこともドル買い要因となり、ユーロドルが1.1770ドル、ポンドドルは1.2957ドル、ドル/スイスフラン(CHF)が0.9733CHFまでドルが強含んだ。ドルはオセアニア通貨に対しても堅調で、豪ドル/ドルが0.7845ドル、NZドル/ドルが0.7281ドルまでドル高となった。
本日の東京為替市場では、先週のメイントピックとなった「北朝鮮情勢を懸念するリスク回避ムード」が後退するかを見極める展開となるか。米政府高官らが米朝の武力衝突回避を目指す姿勢を強調したこともあり、昨日は欧米株が総じて堅調地合いとなった。米債利回りの低下も一服し、とりあえずは本日NYタイムに発表される米7月小売売上高などの経済指標待ち。先週後半に上昇したVIX指数も低下しており、アジアの株式市場も底堅く推移しそうだ。これらからリスクオフの円買いの動きにはなりにくいか。
一方、先週末に発表されたシカゴIMM先物市場のポジション状況(8月8日現在)では、円ロングは前週比で約1万6000枚も縮小したが、依然として約9万5000枚のネットロングとなっている。ポジションの偏りはまだあり、現在の水準では投機筋の円ロングを減らす動きが続くと思われる。現在のオーダー状況をみると、110円台は売りが優勢。テクニカルポイントでも、110円手前に位置している日足一目均衡表・転換線も抵抗として意識されるか。ドル円の上値を抑える要因と、引き続き北朝鮮の動向に注意が必要ということもあり、ドル円の上方向の動きも限定的となりそうだ。
本日は8月1日に開催された豪準備銀行(RBA)金融政策決定会合の議事録が公表される。このところ、RBA高官からの豪ドル高をけん制する発言が続いており、昨日はRBAが金利正常化へ向かうには時間がかかるとの見解も示された。週明けの動きも豪ドル/ドルは0.79ドル前半、豪ドル円が86円半ばで頭を押さえられている。議事録の発表後に先月末からの下落基調に勢いつくかどうかが注目される。

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