先週金曜日のNYタイムはドルが軟調だった。米7月消費者物価指数が前月比+0.1%と、市場予想+0.2%を下回ったことで、ドル円は108.74円、ユーロドルが1.1847ドル、ポンドドルは1.3031ドルまでドル安となった。北朝鮮を巡る地政学リスクでロンドンタイムまで強含んでいた円だが、ロシアと中国が米朝の武力衝突リスク回避へ動き出すというニュースで円が売り戻された。ドル円は109円前半へ、ユーロ円が129円前半、ポンド円も142円前半まで円が弱含んだ。
 本日の東京タイム為替市場は、お盆休みの閑散な取引となる可能性はあるが、ドル円の上値は限定的と思われる。先週末にラブロフ・ロシア外務相は、ロシアと中国で米朝の緊張を緩和するための方策があると発言したが、週末のニュースを見る限りでは北朝鮮に対する懸念は依然として高いままだ。夏季休暇中にもかかわらず、トランプ米大統領がホワイトハウスに戻るとされているが理由は公表されておらず、北朝鮮情勢が混迷を深めているため様々な憶測を呼びそうだ。地政学リスクが相場の長期トレンドを形成するとは思えないが、現在の状況ではまだドル円を買い進む状況ではないか。
米7月消費者物価指数は前月比で予想から下振れし、FRBが年内に利上げするという期待感が後退している。金利面でもドルに対する魅力が減少すれば、ドルが軟調に推移するのは避けられないか。
オーダー状況としては109円台の目立った売りは109円半ばに観測される程度だが、110円台になると売りが優勢。下サイドでは、108円後半に買いが観測される。
本日は中国7月の小売売上高や鉱工業生産が発表される。中国の経済指標にも敏感に反応する豪ドルが、先週の下落基調から反発のきっかけをつかめるかに注目したい。

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