NYタイムではドル円が堅調に推移した。低調な米耐久財受注を受けてドル売りに反応する場面もあったが、株高や原油の買い戻しを支えに、ドル円は約1カ月ぶりの高値となる111.95円まで上昇した。また、クロス円も底堅い動きとなった。ユーロ円は125.15円まで上昇し、2日以来の125円台に乗せた。
本日の東京為替市場は、昨日のクロス円堅調を受けてドル円も底堅い値動きとなりそうだ。投資家の不安心理を示すVIX指数は9.90と低位安定していることが、リスク選好地合い=クロス円の円売りにつながっている。ユーロ円は125円台に乗せ、豪ドル円は再び85円台を目指す勢い、NZドル円は2月24日以来の水準81円半ばとしっかりとした値動きだ。東京タイムでは利食い売りが出る可能性もあるが、日経平均が崩れない限りはクロス円の上昇トレンドに変わりはないだろう。そうなると、やはりドル円の下値は限定的となるのではないか。
とはいえ、ドル売り要因もまだ消えてはいない。米10年債利回りは2.13%台と低水準で推移している。トランプ米大統領を巡る「ロシアゲート疑惑」はまだ解決せず、トランプ政権がめざす経済政策(大規模なインフラ投資・大型減税)が議会を通過するにも時間がかかりそうだ。ドル円の112円台は伸び悩む展開となるか。まずは、5月24日高値の112.13円をどうこなしていくかがポイントと思われる。
 海外時間になると、本日は中央銀行(ECB、BOE、FRB)総裁の講演が予定されている。特に、NYタイムのイエレンFRB議長の講演が注目となる。
現時点でのオーダー状況は112.00円と112円半ばが売り、買いは少し離れて111.00円に観測されている。また、28日オプションNYカットでストライク111.60円が大きめと見られている。
 ユーロドルは、昨日の独Ifoの予想を上回る数字、米耐久財受注の下振れという、ユーロ買い/ドル売り材料にもかかわらず1.12ドル台を維持することができなかった。ドラギECB総裁による金融緩和維持の姿勢が、ユーロドルを買い進めない要因の1つとなっている。ただし、ギリシャへの金融支援、伊地銀の破綻への対応も問題なく進み、ユーロドルを売り込む材料も不足しているか。1.11ドル前半から1.12ドル後半の大きなレンジは維持すると思われる。

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