NYタイムのドル円は、米長期債利回りが2.15%まで低下したことで111.70円前後から111.45円まで反落した。ポンドドルは、カーニーBOE総裁がインフレは抑制され、現状での利上げに対して否定的な発言をしたことで1.2604ドルまで下落した。ユーロドルは1.1119ドルまで下落した。
本日の東京市場のドル円は、NY株式市場の下落を受けて日経平均株価の軟調推移が予想されることで、伸び悩む展開が予想される。
米連邦準備制度理事会(FRB)による4回の利上げにも関わらず、米10年債利回りが上昇しないことから、米国債のイールドカーブのフラット化が警戒されている。最近のフラット化は、2007年12月(住宅バブル崩壊)、2001年3月(ITバブル崩壊)だったことで、要警戒なのかもしれない。また、米アマゾン・ドットコムによる米ホールフーズ・マーケットの買収は、米ネット大手AOLによる米メディア大手タイムワーナーの買収劇がITバブル崩壊の嚆矢となったことも警戒されている。
地政学リスクでは、北朝鮮がトランプ米政権のレッドラインである大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を示唆していること、トランプ米大統領が北朝鮮から解放された米大学生が死亡したことで態度を硬化させていることで、湾岸戦争が勃発した24日の新月や朝鮮戦争が勃発した6月25日(1950年)への警戒感が高まりつつある。中東情勢では、カタールを巡るサウジアラビアとイランの対峙、シリアでのアメリカとロシアの対峙など、予断を許せない状況が続いている。
トランプ米政権による貿易不均衡是正圧力やトランプ米大統領のロシアゲート疑惑などもドルの上値を抑える要因となっている。
ドル売りオーダーは、現時点では111.80円から112.00円に断続的に観測されており、111.60円には28日満期のNYカットのオプションが控えている。ドル買いオーダーは、110.50円、110.40円、110.00円に観測されている。
ユーロドルは、欧米金融政策のかい離を受けた欧米金利差拡大観測で伸び悩む展開を予想するが、フランス国民議会選挙でのマクロン新党の「共和国前進」が過半数を獲得したこと、ギリシャへの追加支援合意を受けて下値は限定的か。

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