NYタイムは、ドルが底堅く推移した。ロンドン時間にカーニーBOE総裁がインフレは抑制され、現状での利上げに対して否定的な発言をしたことでポンドドルは1.27ドル半ばから英国の選挙で保守党が過半数を取れなかった水準よりも下がり、4月18日以来となる1.2604ドルまで下落した。ポンド円も142円半ばの高値から140.59円まで下がった。昨日リビアが2013年以来の大幅な原油増産を発表したこともあり、原油価格が昨年の11月中旬以来の安値まで下がったことを背景に、加ドルの上値が重く対ドルでは1.3285加ドル、対円では83.84円まで加ドル売りが進んだ。ポンドと加ドルに対するドル買いの流れを受けてドル円、ユーロドルもドルが底堅く推移し、またロンドンフィックスにもドル買いのフローが出てドル円は111.70円前後、ユーロドルは1.1119ドルまで一時ドルが買われた。しかし米長期債利回りが2.15%まで低下したこともあり、ドル買いも伸びきらなかった。
ムニューシン米財務長官はドル高が米国の利益になるとの発言を一部通信社が流し、ローゼングレン米ボストン連銀総裁は低金利が金融の安定にとってリスクがある、カプラン米ダラス連銀総裁が今年の2%成長の予測と今年中のバランスシートの縮小を始めるべきだとの発言が出たが市場は反応薄だった。また米1-3月期の経常収支は市場予想の-1238億が-1168億ドルだったが動意薄だった。
クロス円は弱含んだ。ドル円はドル買いトレンドで底堅かった半面、米長期債利回りが2.15%前後まで低下したこともあり上値も限定的で綱引き状態になったことで、他通貨に比べドルの上昇幅が抑えられた分クロス円が重くなった。ユーロ円は123.93円、豪ドル円は84.36円、スイスフラン(CHF)円は114.13円まで下落した。
昨日南アの反汚職当局の護民官が南ア準備銀行(SARB)の使命を通貨及び物価の安定から経済成長に変更する提言があり、南ア・ランド(ZAR)が大幅に売られたが、本日もZARの上値は重かった。南ア・ランド(ZAR)円は8.49円、対ドルでは13.1159ZARまでZAR売りが一時進んだ。ギガバ南ア財務相は「南ア準備銀行(SARB)の独立性は常に保たれるべきだ」と護民官報道の打ち消しをする発言をしたが、市場は動意薄だった。
6時現在、ドル円は111.45円、ユーロドルは1.1134ドル、ユーロ円は124.10円で推移。

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