NYタイムのドル円は、ダドリー米NY連銀総裁が数年のうちに賃金が3%上昇することを予想し、利上げのネガティブな影響も否定したこともあり、米長期債利回りが2.191%まで上昇したことで111.60円まで上昇した。ユーロドルは1.1143ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9760CHF、ポンドドルは1.2724ドルまでドル高に推移した。
本日の東京市場のドル円は、NY株式市場の上昇を受けて日経平均株価の堅調推移が予想されること、FRB高官によるタカ派発言を受けた米10年債利回りの上昇などから、堅調推移が予想される。
昨日はダドリー米NY連銀総裁のタカ派発言で米10年債利回りが上昇しているが、今朝は、ハト派のエバンス米シカゴ連銀総裁もタカ派的な発言をしており、ドル円はNY市場の高値111.60円を超えて続伸している。16時15分からのフィッシャーFRB副議長の発言にも要警戒となる。
ドル円の上値を抑える材料としては、日本の対米貿易黒字が高水準で推移していることで、トランプ米政権による貿易不均衡是正圧力が警戒されること、トランプ米大統領のロシアゲート疑惑、中東や朝鮮半島情勢の地政学的リスク、などが挙げられる。
また、米国の財政政策面では、トランプ米政権の財政出動策(大幅減税・大規模インフラ投資)の議会での審議が夏休み以降となる可能性から、ドルの上値は限定的となる。さらに、金融政策面でも、今年の利上げはあと1回で、バランスシート縮小が開始されることも、ドルの上値を抑える要因となる。
ドル売りオーダーは、現時点では111.80円、112.00円、ドル買いオーダーは、110.50円、110.00円に観測されている。また、111.00円には22日満期のNYカットのオプション、111.60円には28日満期のNYカットのオプションが控えている。
ユーロドルは、欧米金融政策のかい離を受けた欧米金利差拡大で伸び悩む展開を予想するが、フランス国民議会選挙でのマクロン新党の「共和国前進」が過半数を獲得したこと、ギリシャへの追加支援合意を受けて下値は限定的か。

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