7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。<br/><br/>・続落、地政学リスク高まり後場一段安に警戒<br/>・ドル円は110円45銭、戻りが鈍い、日本株安継続に警戒<br/>・2月毎月勤労統計・現金給与総額:前年比+0.4%(予想:+0.5%、1月:+0.3%)<br/><br/><br/>■続落、地政学リスク高まり後場一段安に警戒<br/><br/>日経平均は続落。19.14円安の18577.92円(出来高概算12億9000万株)で前場の取引を終えている。米国株の上昇や円高ドル安一服で、日経平均は反発でのスタートとなった。米雇用統計の発表を今晩控えていることから、反発一巡後は動意に欠ける展開となったが、10時過ぎに「米国がシリアにミサイルを発射」と報じられると様相が一変。為替市場では、ドル・円が110円13銭まで円高ドル安が進行したこともあり、日経平均はマイナス圏に突入する格好となった。<br/><br/>セクターでは、空運、その他製品、電気機器、精密機器、非鉄金属が下落した一方、中東情勢への懸念から時間外で原油価格が大幅高していることから、鉱業、石油・石炭が強い動きを見せている。<br/><br/>後場は為替動向を睨んだ展開となりそうだが、足元後場から崩れる地合いが目立つことから、後場一段安には警戒したい。昨日つけた年初来安値18532.65円を11時12分に割り込んでいることから下へのバイアスが強まりやすい。TOPIXが前場プラスで終えていることから、日銀によるETF買い入れ実施も期待しにくい。需給面では不安定な後場となろう。<br/><br/>(株式部長・アナリスト 村瀬智一)<br/><br/><br/>■ドル・円は110円45銭、戻りが鈍い、日本株安継続に警戒<br/><br/>7日午前の東京外為市場では、ドル・円は反落。日本株安の継続が警戒され、戻りは鈍い展開となった。<br/><br/>ドル・円は朝方の国内勢による買いで111円00銭まで上昇したが、その後米国がシリアに対しミサイル攻撃したとの報道を受け急落。リスク回避の円買いが強まり、一時110円17銭まで下落した。<br/><br/>シリア攻撃をきっかけに、米10年債利回りが2.3%を割り込んだこともドルの押し下げ要因。リスク回避的な動きは弱まっておらず、ランチタイムの日経平均先物は弱含み、目先の日本株安継続を警戒した円買い基調に振れているようだ。<br/><br/>ここまでのドル・円の取引レンジは110円14銭から111円00銭、ユーロ・円は117円32銭から118円17銭、ユーロ・ドルは1.0638ドルから1.0652ドルで推移した。<br/><br/>12時14分時点のドル・円は110円45銭、ユーロ・円は117円56銭、ポンド・円は137円72銭、豪ドル・円は83円14銭で推移している。<br/><br/>(為替・債券アナリスト 吉池威)<br/><br/><br/>■後場のチェック銘柄<br/><br/>・ベクター<2656>、細谷火工<4274>など4社がストップ高<br/>※一時ストップ高(気配値)を含みます<br/><br/>・2月毎月勤労統計・現金給与総額:前年比+0.4%(予想:+0.5%、1月:+0.3%)<br/><br/>・シリア外相<br/>「テロリストに対しても化学兵器の使用は1度もない」<br/><br/>・トランプ米大統領<br/>「テロ被害を終わらせるため各国に米国への同調を要請」<br/>「化学兵器による攻撃拠点となったシリアの飛行場への限定的な軍事攻撃を命じた」<br/>「アサド政権は神経ガスを使って多数を殺害」<br/><br/>☆後場の注目スケジュール☆<br/><br/><国内><br/>・13:30  「生活意識に関するアンケート調査」(第69回、日本銀行)<br/>・14:00  景気動向指数(2月)<br/><br/><海外><br/>・14:45  スイス・失業率(3月)    3.3%<br/>・15:00  独・鉱工業生産指数(2月)  0.6%  0%<br/>・15:00  独・貿易収支(2月)  174億ユーロ  149億ユーロ<br/>・15:00  独・経常収支(2月)    128億ユーロ<br/><br/><br/>

<SK>