今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。米医療保険制度改革法(オバマケア)の代替案が可決された場合、トランプ政権の政策への期待を背景としたドル買いが強まる見通し。ただ、「森友学園」問題でアベノミクス継続への不透明感などに警戒感もあり(日本株安・円高要因)、ドルの重しになる可能性がある。<br/><br/>オバマケア代替案をめぐり、トランプ米大統領や共和党幹部は下院での支持獲得に向け調整を進めている。現時点で先読みは困難だが、下院保守派議員の一部から法案可決の支持獲得に関し、落としどころを見出すことは可能との見方が出ている。想定通り法案が通過すれば、減税法案をはじめ重要法案の審議も加速することになり、米株高・長期金利上昇でドル買いが強まる見通し。<br/><br/>また、今晩は21時45分のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が注目される。地域開発会議での開会講演で、金融政策への言及があるのかどうかは不明だが、イエレン議長が従来通り(今月を含め)年3回の利上げペースに前向きな見解を示せば、足元のドル売りは弱まろう。<br/><br/>ただ、オバマケア代替法案の否決などで市場センチメントが悪化した場合には、トランプ政策への失望を背景としたドル売りが強まりやすい。また、「森友学園」問題については、複数の市場関係者がアベノミクス継続への疑念から、株安・円高材料との見方を示している。(吉池 威)<br/><br/>【今日の欧米市場の予定】<br/>・18:00 欧州中央銀行(ECB)経済報告<br/>・18:30 英・2月小売売上高(前月比予想:+0.4%、1月:-0.3%)<br/>・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.0万件、前回:24.1万件)<br/>・21:45 イエレン米FRB議長開会講演(地域開発会議)<br/>・23:00 米・2月新築住宅販売件数(予想:56.4万戸、1月:55.5万戸)<br/>・24:00 米・3月カンザスシティ連銀製造業活動指数(予想:14、2月:14)<br/>・01:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演(地域開発会議)<br/><br/><br/><br/>

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