日経平均は大幅に続落。432.88円安の16168.48円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えた。先週末の欧州市場では、ユーロストックや英FTSE、独DAXなど軒並み2%を超える下落となっている。米国市場ではNYダウが3ケタの下げ、シカゴ日経先物は大阪比240円安の16290円となり、これにさや寄せする波乱含みの展開に。

 16300円台から始まった日経平均は、寄り付き直後に16300円を割り込むと、その後もじりじりと下げ幅を広げる展開となり、一時16095.89円まで下げ幅を広げる場面もみられている。セクターでは33業種全てが下げており、鉱業が4%超、鉄鋼、その他金融、電力ガス、建設、精密機器、非鉄金属が3%を超える下落。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超える全面安商状だった。

 英国EU離脱問題は今年最大のリスク要因とみられており、リスク回避の流れは想定されていた。しかし、主力銘柄への断続的な売りは織り込まれているだろうが、マザーズ指数が3%を超える下げとなるなど、中小型株も軒並み下げており、センチメントは悪化。日経平均は下げ渋りをみせているが、明確なボトム形成は確認できず、押し目拾いの流れには向かいづらいところであろう。また、個別に材料の出ている銘柄についても、インデックスに絡んだ売りが重石となり、評価しづらいところである。

 もっとも、短期資金が中心ではあろうが、値動きに強い銘柄に短期資金がよりシフトしやすく、日東網<3524>、Hamee<3134>、イトクロ<6049>、イーブック<3658>、マイネット<3928>、GMOTECH<6026>、アライドアーキ<6081>などでの値幅取りの動きが続きそうだ。(村瀬 智一)

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