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2017年3月22日の日経概況

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2017年3月22日の東京株式市場は大幅に続落しました。

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終値は414円50銭(2.13%)安の1万9041円38銭でした。

前日の米国市場では政局運営に対する不透明感が高まり、

2016年11月からスタートしたトランプ相場での最大の下げ幅を記録、

日本市場にもその影響が広がりました。

1ヶ月半ぶりの安値で、日本市場もトランプ相場での最大の下げ幅でした。

不透明性の高まる世界、本日も最後までしっかりお読みください。

 

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【米国市場の動向】

前営業日の米国市場は大きな下げ幅を記録、全世界の

投資家心理を悪化させました。

ダウ工業株30種平均は大幅に続落して、

前営業日比237ドル85セント(1.1%)安の2万0668ドル01セント、

ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落して、

前営業日比107.704ポイント(1.8%)安の5793.825で取引を終えました。

 

蓄積されてきた政局運営に対する危機感が一気に爆発、

大幅な調整を余儀なくされました。

前日はFBIがトランプ陣営のロシア接触に関して捜査していると

明らかにした事実の上に、

オバマケアの代替法案について、下院共和党議員の中でも

反対の声が上がっていることなど、

政権のリーダーシップに対して不安が広がり、全面安になりました。

 

下げ幅は2016年11月からのトランプ相場以来、最大、

2/21の安値を切り下げ、1ヶ月ぶりの安値まで調整しました。

 

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】

日本の市場は米国市場の大幅な調整を引き継ぎ、

大きく売りが先行してスタートしました。

政局運営の不安と世界同時株安に対する不安で、

円買いが進み、為替市場では111円台の円高、

主力・大型株を中心に下げが加速した上に、

円高の恩恵が意識される内需株にも売りが広がる全面安の展開になりました。

 

前日より伝えている通り、

昨今の動きを作りだしている要因は

短期間で解消されるようなことではないので、

問題の深さは油断を許さない状況です。

詳しくは今後の投資戦略で説明します。

 

外部環境の不透明性を反映して

売りが先行してスタートしました。

米国の方向感ない動き、20日のCMEは円高が嫌気されることで19,270円、

上記の要因を考慮すると売り先行のスタートは予測されていました。

 

米国市場同様、日経も方向感はわからないまま、

特に円高が嫌気されたので大型・輸出株には売りが広がり

市場全体の盛り上がりにはなりにくい雰囲気です。

 

下値ではテクニカル的に意識される線で支えられ、

始値を超える動きで終わりましたが、

今週も神経質な動きは避けて通れない様子です。

 

東証1部の売買代金は概算で2兆6583億円、

売買高は20億5553万株でした。

東証1部の値下がり銘柄数は1854、

値上がりは107、変わらずは49でした。

2.5兆円を超えてきましたが、買いを進めてきた投資家には

嬉しくない活況ぶりです。

 

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は上ひげを持つ中陰線を形成、

さらに下げを予感させる形になりました。

前日の終値からした離れしてスタート、そのまま下げが進む

窓を形成、前日に3/9-10の窓を埋めてから

早速下に向かっての窓を形成しました。

 

支えになってくれることが期待されていた25日線を割り込み、

75日線もあっさりと下に抜けました。

一目均衡表上では先行スパン1を下回り、

上グモの中に入ってくると同時に

転換線が基準線を下回ることで、一気に三役好転が崩れるなど、

テクニカル的には「雲を下に抜ける」ことが現れなかっただけで

すべてのサインが下げを示すまでに至りました。

 

さらに下げると先行スパン2が位置する18,921円、

その後は2/7と1/18の安値が下落の目処になります。

 

 

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

 

前日の投資戦略では「政治不安による為替相場の不透明性」が

現在の市場で意識しておくべきことだと解説しました。

 

前日まで日本市場を下げてきた原因はなんといっても円高ですが、

円高の進行具合から判断する場合、相場は異様なほど

底値固く耐えていたと言えます。

 

本日の大きな調整を引き起こしたのも

表面的には111円台に進んだ円高ですが、

米国市場の動きと業種別の動きを同時に絡めて考えると、

「政治不安による」の部分が浮き彫りになります。

 

驚くべき減税政策を待って買いを膨らませてきた米国市場で

痺れを切らして、米国株外しが走り、

資金が債券市場に向かうことで長期金利は低下、

運用成績が懸念される金融にはさらに厳しい売りが広がりました。

 

日本市場も米国長期金利の低下で運用成績が懸念される

保険業が下落率トップを記録したことから、

市場では「米国の減税政策を待っていたけど、裏切られたよ」の

メッセージを出していると考えることができます。

 

この要因が短期的に解消されるとは考え難いので、

大型株への投資は当分慎重になる必要があり、

ショート(空売り)取引をバランスよく取り入れるなど

ポートフォリオの見直しが必要です。

 

明日は、大幅な下落の後にくる自律反発の動きも予想されますが、

決して上昇相場への戻りだと早期に判断することはできないことを

念頭に入れてください。

 

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【各市場の動き】

 

日経平均(円):19,041.38    -414.50     -2.13%

NYダウ(ドル):20,668.01   -237.85     -1.13%

ドル(円):  111.39-40    -1.43円高    -1.26%

ユーロ(円): 120.30-34    -1.33円高    -1.09%

 

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは

TBLのホームページでご覧頂けます。

 

http://www.tbladvisory.com/topics/

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