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ドル円109円台半ばで推移

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は東京時間午後に安倍首相の所信演説に呼応するかのように109円75銭まで上昇し、110円が視野に入った。ただその後の海外市場では利益確定のドル売りが優勢となり、109円台は割り込まなかったものの上値が重い展開に。NYでの下値は109円13銭。

ユーロドルも急ピッチのユーロ安が一旦は止まる。東京時間に1.2664までユーロ安が進んだが、こちらも利益確定の買戻しに1.27台前半まで押し戻される。

株式市場は反落。香港のデモで地政学的リスクが高まったとの見方が広がり、ダウは41ドル下落。

債券相場は香港情勢から買いものを集め上昇。安全資産としての米国債に資金が流れ、長期金利は約3週間振りに2.5%台を割り込む。

金は反発し、原油は続伸。

8月個人所得        → +0.3%

8月個人支出        → +0.5%

8月PCEコアデフレーター → +1.5%

8月中古住宅販売成約指数  → -1. 0%

ドル/円109.13~ 109.51
ユーロ/ドル1.2678 ~ 1.2715
ユーロ/円138.65 ~ 139.00
NYダウ -41.93 → 17,071.22ドル
GOLD+3.40   → 1,218.80ドル
WTI+1.30     → 94.57ドル
米10年国債-0.042 → 2.478%

【本日の注目イベント】
日   8月失業率
日   8月鉱工業生産
中   中国 9月HSBC製造業PMI(改定値)
独   独9月雇用統計
独   独8月小売売上高
欧   ユーロ圏8月失業率
欧   ユーロ圏9月消費者物価指数(速報値)
英   英4-6月期GDP(確定値)
米   7月ケースシラー住宅価格指数
米   9月シカゴ購買部協会景気指数
米   9月消費者信頼感指数
加   カナダ7月GDP

ドル円は昨日の東京時間午後に、109円75銭まで急速に値を上げ、110円手前までドル高円安が進行しました。昨日も述べましたが、ここまで来たら「110円を見ないわけには行かない」といった雰囲気になりつつあります。
昨日は、場合によっては海外市場で「110円達成」があるかもしれないとも見ていましたが、香港で民主化を求めるデモが数万人規模にまで拡大したことから地政学的リスクが意識され、利益確定のドル売りが優勢となり、「110円達成」はお預けとなっています。

昨日の動きなどを見ていると、やや投機的なドル買いのように見受けられますが、それもドル高トレンドを巧みに取り込んだ動きと解釈できます。経済界にも急激な円安を懸念する声も出ています。日本商工会議所の三村会頭や、経団連の榊原会長などが円安のスピードが速すぎるとの懸念を表明しています。

それでも基本的には日米の金融政策の差は歴然としており、ここを基本とするドル高の流れを変えることは簡単ではありません。米国にも急激なドル高を懸念する声も徐々に出始めてはいます。しかしドルに対しては円だけではなく、ユーロも豪ドルも大きく下落しており、むしろ円安は米国の景気拡大による面が大きいとも言えます。

この点に関しては、ダラス連銀のフィッシャー総裁が雄弁に説明しています。同総裁はブルームバーグラジオとのインタビューで、「強いドルは米経済への信任投票だと思う」と述べています。また、強いドルには好都合な点があるとして、「輸入製品価格が下がり、インフレ面で当局を支援する」とも語っています。

香港での民主化を求めるデモが拡大したことで、新たな地政学的リスクが意識されます。特にデモは中環(セントラル)で行われていることから、金融機関が集中しているためその影響が懸念されます。学生リーダーなどは、自由で開かれた選挙の実施などを10月1日まで行うよう要求しており、予断は許しません。

ドル円はややリスクオフが高まりつつあるため、状況によっては円が買い戻されることも考慮しなければなりません。今週は、ECB理事会やADP雇用者数、そして雇用統計と重要イベントが多く、この局面で110円に届かないようだと「調整」が始まる可能性もあると考えています。ドル高トレンドは継続中ながら、急激なドル高を警戒すべきステージに入っているのかもしれません。

本日のレンジは108円80銭~109円80銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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