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ドル円113円台を回復するも上値が重たい

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は東京市場で113円台を回復したものの、上値の重さは変わらず、朝方はドル売りが先行し112円74銭まで下落。午後には株価が急伸し、長期金利も上昇したことで113円19銭までドル高が進む。

ユーロドルは落ち着いた動きを見せ、1.17台で推移。前日の1.18台半ばは買われ過ぎだったとの指摘がある一方、下値も限定で1.1759止まり。

株式市場は法人税減税の期待からハイテク株が主導する形で急反発。ダウは187ドル上昇し、2万3400ドル台を回復。

株高の影響から債券は下落。長期金利は2.37%台まで上昇。

金は小幅に反発。原油価格は3日続落。

新規失業保険申請件数          → 24.9万件

11月フィラデルフィア連銀景況指数  →  22.7

10月鉱工業生産             →  +0.9%

10月設備稼動率             →  77.0%

11月NAHB住宅市場指数       →  70

ドル/円112.74 ~ 113.19

ユーロ/ドル1.1759 ~1.1785

ユーロ/円  132.75~ 133.16

NYダウ  +187.08 → 23,458.36

GOLD  +0.5 →1,278.20ドル

WTI  -0.19→ 55.14

米10年国債 +0.05 → 2.372%

【本日の注目イベント】
欧  ドラギ・ECB総裁講演
米  10月住宅着工件数
米  10月建設許可件数
加  カナダ10月消費者物価指数

市場で相場を方向付ける材料を探すのが困難な中、注目されるのは日米の株価の動きです。前日、日経平均株価が大きく崩れ、米国でも同じように軟調な展開となり、さらに「負の連鎖」が続く懸念があったものの、昨日の東京時間に日経平均株価が大幅に反発し、前日の下げの9割方を埋めたことで、ドル円も113円台を回復しました。

前日比322円高で引けたことで、NY市場でも買戻しの動きが活発となり、NYダウは187ドル高と、今月に入り最大の上げ幅を記録しました。ドル円は欧州時間に113円33銭まで買われたものの、NYでは上値を追えず、株価の上昇の割にはドルが伸び悩んだ印象です。これまで書いたように、やはり「株高=ドル高」の図式は崩れつつあるのかもしれません。

もっとも、この日は経済指標が芳しくなく、これがドル円の上値を抑えた要因だったとも見られ、さらに地区連銀総裁の発言も相次ぎましたが、こちらにも反応はしていません。新規失業保険申請件数は24.9万件で、先週よりも増加しており、予想よりも悪化していました。また、フィラデルフィア連銀製造業景況指数も軟調で、鉱工業生産が市場予想を上回った程度でした。

注目の税制改革法案が昨日下院で可決しましたが、ドル円への影響はなかったようです。ブルームバーグによると、上院ではこれとは別に独自案の議論を続けているそうです。金融当局者の発言では、クリーブランド連銀のメスター総裁は、緩やかな利上げを支持するとし、インフレ率は当局が目指す2%に上昇するとの見方を示しました。またダラス連銀のカプラン総裁は、「自然利子率へはまだ距離があるが、さほど遠くない」と述べましたが、いずれにも市場は反応を示していません。

ドル円は昨日のロンドン市場で113円33銭まで上昇しましたが、「1時間足」の雲に抑えられた形になっています。もっとも、112円47銭まで売られた後だけに、翌日の戻りとしては113円台半ばがせいぜいいいところだろうとの印象はあります。本日も日本株の動きが注目されますが、上値では現在113円21銭前後にある雲の上限を明確に抜けるかどうかが焦点です。
ここをしっかりと抜けて、113円台半ばで推移するようなら、ドル円も元の鞘に戻ったと考えられます。そして、再び113円台のレンジ相場に戻り、次の材料を探すことになります。

一方、やはり113円台は重いという印象が広がるようだと、112円台半ばまでの下落もあり得、113を円挟んだ展開になると予想しています。日米株価の「負の連鎖」を1日で断ち切り、再び上昇気流に乗ることができるのか、本日の日経平均株価も正念場かもしれません。

予想レンジは112円50銭~113円50銭程度とします。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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