<ひと目で分かる昨晩の動き>
【NY市場】
ドル円は反発して113円台まで上昇。米金利や、株高
がドルを支え、113円05銭までドル高が進んだが、上値では
頭を抑えられる格好で、ドル売りも出た模様。
ユーロドルはややドル安ユーロ高が進行。ユーロ円を買う
動きが活発となり、ユーロドルは一時1.18台を回復。
株式市場は大幅に続伸。引き続き企業業績が良好で、
ダウは160ドル上昇し、一気に2万3100台を記録。S&P500
と共に、連日の最高値を更新。
債券相場は下落。次期FRB議長指名が近付き、金利上昇ペースが
早まるとの見方から売られる。長期金利は2.34%台まで上昇。
金は続落。原油は続伸し、52ドル台に。
9月住宅着工件数 → 112.7万件
9月建設許可件数 → 121.5万件
ドル/円112.75 ~ 113.05
ユーロ/ドル1.1744 ~1.1805
ユーロ/円 132.48~ 133.28
NYダウ +160.16 → 23,157.60
GOLD -3.20 →1,283.00ドル
WTI +0.16→ 52.04
米10年国債 +0.047 → 2.344%
【本日の注目イベント】
豪 豪月雇用統計
日 9月貿易収支
中 中国 7-9月GDP
中 中国 9月小売売上高
中 中国 9月鉱工業生産
英 英9月小売売上高
米 新規失業保険申請件数
米 10月フィラデルフィア連銀景況指数
米 9月景気先行指標総合指数
米 企業決算 → ブラックストーン、ベライゾン
ドル円は昨日の欧州市場から緩やかに上昇し、ロンドン市場では112円75銭
前後までドル高が進み、NY市場でも米金利の上昇や、株高に支えられ113円0
5銭までドル高が進行しました。
円は対ドルだけではなく、その他主要通貨に対する下落のほうがより顕著だった
ようです。ユーロ円は133円台前半、豪ドル円も88円台後半、ポンド円は
149円乗せまで円安が進んでいます。
北朝鮮リスクが円の下落を抑える状況の中、実際には北朝鮮から挑発の動きがな
ければ、円が売られ易い構図は変わっていないように思えます。この日は、次期
FRB議長候補を巡る思惑も為替に影響を与えたようで、スタンフォード大学の
ジョン・テイラー教授やウオーシュ元FRB理事など、金融政策に関して「タカ
派」の候補が選ばれる確率が高まったとして、債券が売られ、金利を押しげたこ
とでドル買いにつながっています。
ドル円は約2週間ぶりに113円台を回復する動きを見せてきました。113円
台では10銭~30銭近辺がレジスタンスゾーンとなっており、この水準を上抜
けできるのかが焦点です。
このところ発表される経済指標が良好であることから、12月のFOMCでの利
上げ確率も足元では80%前後まで上昇しており、市場では利上げは「ほぼ確
実」と予想しています。
それだけに今年3回目となる利上げは、「織り込み済み」で、今後は材料にはな
りにくいと思われ、12月に実際に利上げが決定されてしまえば、むしろ材料出
尽くしから、ドルが売られるリスクもあります。市場の関心は既に、「来年も3
回の利上げが本当に出来るのかどうか」に移っていると考えられます。
連日最高値を更新しているNY株式市場は、昨日は「これでもか」という上昇を
見せ、ダウは前日比160ドル上昇し、一気に2万3000ドルを大きく超えて
取り引きを終えています。日経平均も昨日小幅に上昇し、「12連騰」を達成し、
このままいけば本日も上昇し、29年ぶりの「13連騰」を達成すると見られま
す。ドル円との相関が薄れたとはいえ、リスクオンが進みドルにとっては好材料
となります。
上記、水準を抜けるのかどうかが注目され、113円台半ばを抜くようなら、レ
ンジが上昇修正されると考えられます。
本日の予想レンジは112円50銭から113円50銭程度と見ます。