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ドル円反発し111円台後半に

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円はしっかり。経済指標は良くなかったものの長期金利が上昇したことや、株価も堅調だったことからリスクをとる流れが円売りにつながった。111円86銭までドル高が進み、高値圏で引ける。

ユーロドルは反落。ドル高が進んだことで1.10を割り込み、1.09台後半中心の動きに。

株式市場は4日続伸。欧州市場での株高を好感し、ダウは43ドル高と、先週急落した際の下げ幅をほぼ埋める。

債券相場は続落。財務省短期証券入札が軟調だったことで売りものが先行する展開に。長期金利は2.28%台へ上昇。

金は3日ぶりに反落。原油価格は続伸し51ドル台に乗せる。

4月新築住宅販売件数       → 56.9万件

5月リッチモンド連銀製造業指数  → 1

ドル/円110.98 ~ 111.86

ユーロ/ドル1.0966~ 1.0989

ユーロ/円124.59~ 125.27

NYダウ  +43.08 → 20,937.91

GOLD   -5.90 →1,255.50ドル

WTI  +0.34  → 51.47ドル

米10年国債  +0.026 → 2.280%

【本日の注目イベント】
欧  ドラギ・ECB総裁講演
米  3月FHFA住宅価格指数
米  4月中古住宅販売件数
米  FOMC議事録(5月2、3日分)
米  カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
米  カプラン・ダラス連銀総裁講演
米  トランプ大統領、ローマ法王と会談
加  カナダ中銀政策金利発表

昨日の東京時間からNYまでの動きを見ると、ドル円は111円台を何度か割り込んだものの、直ぐに111円台に戻し底堅い展開でした。北朝鮮との間で緊張の高まりが継続されていることと、トランプ大統領自身の疑惑が強まっているため、市場関係者の間には円の先高感が根強く残っていることで、110円台を試しにいったものと思われます。それでも昨日のNY市場では長期金利の上昇からドル円は111円台後半までドル高が進みました。

トランプ大統領が就任後初となる予算教書が公表されました。歳出を今後10年間で3兆6000億ドル(約400兆円)減らすとしており、低所得者向け医療保険制度や食料配給券(フードスタンプ)、さらには低所得者向け住宅の補助など、貧困層や障害者、農家などへのセーフティーネットを削減し、トランプ氏を大統領へと導いた地方労働者の多くに打撃を与える内容になりました、(ブルームバーグ)

今回も予算教書について、米行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長は「これは納税者第一の予算だ」と述べていますが、一方でこの予算は議会で承認される必要があり、共和党のマコネル上院院内総務は、初期の予算案が「必ずしも共和党のもの」ではない優先事項を反映していると発言しています。果たして今後10年間でプライマリーバランスを均衡させることが出来るのか
という見方が既に出ていますが、トランプ政権の公約である法人税減税や大規模なインフラ投資などの具体的な内容はまだ分かっていません。GDP3%達成に向けた工程表はまだまだ不透明です。

ドル円は111円台後半まで上昇してきましたが、これで112円台に乗せるようだと、110-115円、もしくは110-113円のレンジ取引の可能性が強まってきます。NY株式市場が一時の「ロシアゲート」ショックから立ち直りを見せてきたことで、日本株にもやや安心感が出てきそうです。米株高と円安から日経平均株価は上昇すると見られますが、その際にドル円が
112円台を回復するかどうかが焦点になります。「1時間足」では「120時間線」にしっかりと支えられている形になっていますが、この上にある「200時間線」を抜けることができるかどうかにも注目です。このレベルは112円25銭近辺で、現在の値位置からするとそれほど遠くはありませんが、市場のセンチメントからすると、「近いようで遠い」気もします。

本日の予想レンジは111円30銭~112円30銭程度と見ます。NY市場ではFOMC議事録が公表されますが、今回の声明文では「1-3月期の景気鈍化は一時的な可能性が高い」との判断を下しただけに米景気の先行きに予想を上回るような強い自信が明記されているようだと、ドル高に振れる可能性もあります。反対に政治的リスクにも言及があれば、ドルには弱い材料とみなされることになるかもしれません。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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