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ユーロドル、メルケル発言を受け1.12台半ばへ

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は小動きに終始。上値は重く、111円40銭で抑えられたが、下値も111円割れがあったものの限定的。

ユーロドルは続伸し、連日で高値を切り上げる。メルケル独首相がユーロは弱すぎると発言したこともユーロ買いにつながり、1.1264までユーロ高が進む。

株式市場は3日続伸。サウジと米企業が投資合意に達したことや、原油価格が1カ月ぶりに高値を記録したことが背景。ダウは87ドル上昇し、先週の大幅安の9割程度を埋める。

債券相場はやや軟調となり続落。値動きも小幅なレンジで推移し、長期金利はやや上昇し、2.25%台で引ける。

金は続伸。原油価格は9カ月の減産延長観測から続伸。

ドル/円110.93 ~ 111.40

ユーロ/ドル1.1229~ 1.1264

ユーロ/円124.72~ 125.26

NYダウ  +89.99 → 20,894.83

GOLD   +7.80 →1,261.40ドル

WTI  +0.40  → 50.73ドル

米10年国債  +0.019 → 2.254%

【本日の注目イベント】
独  独5月製造業PMI(速報値)
独  独5月サービス業PMI(速報値)
独  独1-3月期GDP(改定値)
独  独5月ifo景況感指数
欧  ユーロ圏5月総合PMI(速報値)
欧  ユーロ圏5月製造業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏5月サービス業PMI(速報値)
英  英4月財政収支
米  4月新築住宅販売件数
米  下院歳入委員会、税制改革で公聴会
米  予算教書発表
米  5月リッチモンド連銀製造業指数
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米  ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米  カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演

ユーロドルが1.1264まで上昇し、半年ぶりの高値をつけました。金融緩和縮小が予想される中、昨日はドイツのメルケル首相が「ユーロは弱すぎる。これはECBの政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」と述べたことが上昇に弾みを付けました。

メルケル首相はユーロ安が同国の貿易収支を黒字にしている一因だと指摘しました。また、フランスとの関係については「政権の成功に向けて支援しなければならない」とも語っており、さらにフランスに対する貿易黒字を減らす方法について「フォルクスワーゲンではなく、ルノーを買うよう国民に強制することはできない」とも語っています。(ブルーバーグ)この認識はブンデスバンク(ドイツ連銀)と足並みを揃えており、ECBのドラギ総裁にもじわじわと政策変更を促す圧力となっています。

ドル円はやや上値を切り下げています。トランプ大統領の「ロシアゲート」問題が不透明な上、北朝鮮との緊張も依然として高まったままです。加えて、このところのユーロ高による影響もあるもしれません。ユーロドルの上昇は、「ドル売り・ユーロ買い」であることから、ドル円でも「ドル売り・円買い」につながり易いという状況になります。ユーロドルだけ上昇し、ドル円が動かないとすると、ユーロ円が大きく上昇することになります。

このようにドル円の上値は重くなっていますが、現時点では下値のほうも限定的です。先週大幅な下落を見せた株価がその後安定していることと、堅調な原油価格が相場を支えている形です。WTI原油価格は4日続伸し、51ドルに迫る水準まで買われています。25日からウイーンで始まるOPEC総会を前に昨日サウジアラビアが、減産に参加している全産油国が2018年第1四半期末までの減産延長で合意したと発表したことで、供給過剰シナリオの修正に向けて減産が何らかの影響を及ぼすとの楽観的な見方が強まったことが相場を押し上げました。

米長期金利が低位安定していることもドル円の上値を抑えていますが、この背景も上述のように、トランプリスクと北朝鮮リスクを意識したものです。従って、短期的なドル円の動きはやや下値目線で見て置くほうがよさそうな気がします。メドとしては、110円台半ばから、先週記録した110円24銭辺りが意識されます。大きくは110円という大台が維持できるかどうかでしょう。本日の予想レンジは110円50銭~111円50銭程度と見ます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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