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ユーロドル1.11手前まで続伸

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は欧州市場からNY市場にかけて上昇する場面もあったが、トランプ大統領の情報漏えい問題と、住宅関連指標の下振れがドルを押し下げた。一時112円93銭まで売られ、1周間ぶりに113円を割り込む。

ドルが売られたことでユーロドルは続伸。1.1097までユーロ高が進み、対円でも125円81銭を付ける。

株式市場はまちまち。ダウは小幅に反落したものの、テクノロジー株の上昇に支えられ、ナスダックは20ポイント上昇し、高値を更新。

債券相場は反発。住宅関連指標の悪化や、トランプ政権に対する不透明感から債券が買われた。長期金利は2.32%台まで低下したものの、下値も限定的。

金は続伸し、原油価格は反落。

4月住宅着工件数   →  117.2万件

4月建設許可件数   →  122.9万件

4月設備稼働率    →  76.7%

4月鉱工業生産    →  +1.0%

ドル/円112.93 ~ 113.68

ユーロ/ドル1.1053~ 1.1097

ユーロ/円125.13~ 125.81

NYダウ  -2.19 → 20,979.75ドル

GOLD   +6.45 →1,236.40ドル

WTI   -0.19 → 48.66ドル

米10年国債  -0.018 → 2.326%

【本日の注目イベント】
日   3月鉱工業生産(確定値)
欧   ユーロ圏4月消費者物価指数(改定値)
英   英4月雇用統計

ドルは主要通貨対して概ね軟調な展開しでした。トランプ大統領がロシアのラブロフ外相に機密情報を漏らしたと報じられ、トランプ政権による立法案件の推進がさらに困難になるとの見方が強まったことや、発表された住宅関連の指標が予想を下回ったことで、ドルが売られています。

ドル円は1週間ぶりとなる112円93銭までドル安が進み、ナスダック指数が高値を更新したものの、それほどドル買い材料にはなっていません。ドルはユーロに対してはさらに売られ、ユーロドルは1.11手前まで上昇しています。ユーロドルはちょうど1週間前に急騰し、瞬間ですが1.10台に乗せました。その後ドル高が続いたことで1.08台まで、約200ポイントの「調整」を経て、再び直近高値を更新し、一時は1.1097まで「ドル安・ユーロ高」が進みました。この水準は、昨年11月の米大統領選で大きく荒れた日以来のユーロ高水準になります。

景気回復が進み、消費者物価指数もECBの目標に届いたことで、来月のECB理事会では何らかのフォワード・ガイダンスの変更があるのではとの見方からユーロ買いが強まっています。ユーロは対円でも、連日123、124、125円と、いわゆる「大台」を更新しており、昨日のNY市場では昨年4月25日以来となる125円81銭までユーロ高が進んでいます。

ただこのところのユーロ円の上昇はややスピードが速すぎるとの印象があります。ECBが実際に緩和政策を止め、テーパリングを開始するのは、早くとも今年秋以降と見られているからです。
もっとも、この先さらにユーロが上昇するのかどうかは、米国が残り何回利上げが出来るのかにも大きく関係してきます。ユーロドルは「120週線」で上昇を抑えられた格好になっていますが、このレジスタンスを抜けることができるのかも注目されます。

113円20銭~114円台前半で堅調に推移していたドル円も、ようやく上値テストを断念し下げてきました。朝方には112円80銭近辺まで下げたので、「4時間足」の雲の上限までドル安が進んで来ました。「日足」の雲の上限である112円台前半が、目先下値のメドかと思われますが、112円50銭から112円20銭あたりをサポートゾーンと予想しています。このまま110円割れを目指すとも思われませんが、やや長めに見たら111円台は可能かもしれません。米経済指標の強弱と、トランプ政権の政策実行力、さらにはその結果としての米利上げ回数が相場を決定します。政治的リスクが徐々に露呈されてきていますが、トランプ大統領自身がリスクであることは変わっていません。

本日の予想レンジは112円20銭~113円30銭程度と見ます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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