ADVFN Logo ADVFN

Hot Features

Registration Strip Icon for default 登録して無料でリアルタイムの株価、インタラクティブチャート、ライブオプションフローなどを入手してください。

ドル円108円割れはひとまず回避

Share On Facebook
share on Linkedin
印刷

<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は一時109円台を回復。株価の大幅上昇や金利高に加え、ムニューチン米財務長官が「長期的なドル高は望ましい」と発言したことが背景。

ユーロドルは1.06台後半から売られたが動きは限定的。日曜日の仏大統領選を見極めたいとする姿勢が強まる。

株式市場は大幅に反発。過去3日で大きく売られたことの反動もあり、ダウは183ドル高で2万600ドル台を回復。

株価の上昇に債券は反落。北朝鮮問題が不透明なことから下落幅は小幅に留まる。

金は続伸し1291ドル台に。原油は小幅に売られる。

4月NY連銀製造業景気指数 → 5.20

4月NAHB住宅市場指数   → 68

ドル/円108.32 ~ 109.05

ユーロ/ドル1.0636~ 1.0671

ユーロ/円115.40~ 116.11

NYダウ  +183.67 → 20,636.92ドル

GOLD   +3.40 →1,291.90ドル

WTI  -0.53 → 52.65ドル

米10年国債  +0.012 → 2.250%

【本日の注目イベント】
日 ペンス米副大統領が来日、麻生財務大臣と経済対話
米 3月住宅着工件数
米 3月建設許可件数
米 3月鉱工業生産
米 3月設備稼働率
米 IMF、世界経済見通し
米 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
米 企業決算 → BOA、ゴールドマン

朝鮮半島の緊張が高まる中、昨日の東京時間にドル円は一時108円13銭近辺まで売られ、108円割れも視野に入った印象でしたが、NY市場では何とか持ちこたえ、米財務長官の発言などで109円台までドルが買い戻されています。「リスクオフ」の流れが一旦止まったことで、為替、債券、株式で巻き戻しの動きが出たものと思われます。ただ引き続きペンス副大統領が過激な発言を行っており、そのペンス氏と本日は、日米経済対話が始まることで、まだ円高リスクは依然として残っていると見られます。

ムニューチン財務長官は英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙とのインタビューで、「長期的に見て強いドルは良いことだ」と再び言及しました。これは就任直後に示した認識と同じものでしたが、「準備通貨」としてのドルの価値について述べたものと思われ、先週のトランプ氏の「ドルは強すぎる」との発言とは全く相反するものです。ただその真意は、「トランプ大統領は短期的なドルの強さについて事実に基づく発言を行った」とムニューチン氏は説明しています。

ドル円はこの発言に反応し一時は109円台まで反発しましたが、まだドルの上値の重さが感じられることに変わりはありません。北朝鮮問題では米国、北朝鮮がともに強硬姿勢を崩してはおらず、「一触即発」の状況は変わっていません。とりわけ訪韓中のペンス副大統領の発言は注目されます。

ペンス氏は昨日韓国で記者会見を行い「北朝鮮への戦略的忍耐は終わった」と発言し、「北朝鮮は大統領の力と決意を試すべきではない」と述べています。さらに中国へも一段と圧力を加え「中国が北朝鮮に適切に対応すると信じているが、中国が問題に対処しなければ米国と同盟国が行動する」とも述べています。副大統領であるペンス氏の言葉は、ある意味トランプ氏の言葉を代弁しているともとれ、米国が北朝鮮に対して依然として強い態度で臨んでいることが窺えます。

そのペンス氏が本日来日し、麻生財務大臣と日米経済対話に臨むことになっています。今朝のブルームバーグの報道によると、会合は本日の午後都内で行われ、日米とも他の閣僚は参加せず、両者で合意した議題を両国に持ち帰り、各省庁が検討することになっているようです。

本日はさすがに日本株も上昇するものと見られますが、109円台でどこまでドルが買われるのかに注目しています。109円20―25銭には「雲の上限」と「120日線」(1時間足)が
集まっており、先ずはこの水準をクリアできるかどうかです。予想レンジは108円50銭~109円50銭程度と見ます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
ADVFN.comサイトのブログは、独立した金融解説のためのものです。これらのブログは、共通キャリア·プラットフォームを介して独立した著者によって提供されており、ADVFN PLCの意見を表すものではありません。 ADVFN PLCは、これらの記事を編集、承認等しないため、その責任を負わず、また、第三者が、これらの情報に頼ることに対して一切の保証はいたしません。 ADVFN.comサイトにおける情報は、一般的な情報と使用目的のためのもので、特定の要件に対応するものではありません。

コメントを書く

 

最近閲覧した銘柄

Delayed Upgrade Clock