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ドル円一時112円台半ばを割り込む

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は続落し、112円50銭を割り込む場面も。米金利の低下や、G20での保護貿易の高まりを抑える具体的な合意に至らなかったことが背景。

ユーロドルは小動き。1.07台半ばを中心に一進一退。

株式市場は高安まちまち。ダウは8ドル下落したものの、ナスダックは小幅に上昇。金融株の下落が目立った。

債券相場は反落。ミネアポリス連銀総裁の、米成長率が依然として遅すぎるとの発言が買い材料に。長期金利は2.46%台まで低下。

金は続伸し、原油は続落。

ドル/円112.49 ~ 112.88

ユーロ/ドル1.0725~ 1.0760

ユーロ/円120.71~ 121.31

NYダウ  -8.76 → 20,905.86ドル

GOLD +3.80 →1,234.00ドル

WTI   -0.56 → 48.22ドル

米10年国債  -0.040 → 2.461%

【本日の注目イベント】
豪 RBA議事録
英 英2月物価統計
英 英2月財政収支
米 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
米 クリーブランド連銀総裁講演
加 カナダ1月小売売上高

ドル円はじりじりと値を下げ、3月1日以来の112円台半ばです。FOMCでは予想通り利上げを行ったものの、市場で高まっていた年内4回利上げの見通しが、イエレン議長の発言で水を差された格好となり、115円台からゆっくりとロングのポジションの解消が進んできたものと思われます。ムニュ―チン財務長官のデビュー戦となった今回の「G20」でも、保護貿易の高まりをとめることができず、共同声明でも「保護主義に対抗する」という従来の文言がはずされました。

また、トランンプ大統領とメルケル首相の会談でも、移民問題では両者の溝は埋まらず、日米トップ会談のような「蜜月」は見られませんでした。トランプ大統領と欧州との「距離」が気になるところです。ドル円は再び下値を試す展開になってきました。今後再び下値の重要なサポートレベルと見られる111円50-70銭を試しに行くのか、あるいはドルが底堅さを見せ、112円台から反発するのか、見方が分かれるところです。

ポイントは米利上げが年内にあと何回見込めるかという点と、トランプ大統領の経済政策の内容が重要だと思います。FOMC後の記者会見でイエレン議長が「ハト派」的な発言をしたことで
年内4回という利上げ観測が急速に後退はしたものの、4回の可能性が全くなくなったわけではありません。事実イエレン議長は「利上げ回数が1回増えるか減るかしても、緩やかと言える」
と発言し、年4回の利上げの可能性を排除してはいません。好調な米景気を基本とするならば、「年2-3回」よりも「年3-4回」の可能性を支持したいと思います。

今週は木曜日にイエレン議長の講演が予定されています。やや材料不足の感は否めませんが、ここからドルが買われるにしても売られるにしても緩やかなものになろうかと思います。引き続きユーロドルの動きにも注意したいと思います。ECBがテーパリングを開始すれば、その後利上げに踏み切るのは予想されるよりも早いとの見方があるようです。

本日のドル円は112-113円の程度を予想します。チャートでは「1時間足」だけではなく、「日足」も雲を下抜けしており、目先は上値が重い展開が想定されます。下げても112円台を維持できるかどうかも焦点です。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

 

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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