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Decred, Tezosから考える暗号通貨のガバナンス問題

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最近はBIP148(UASF)など、ビットコインのガバナンス問題が議論されていますが、アルトコインの中には特にこの「ガバナンス」の問題をプロトコルレベルで解決しようと試みているプロジェクトがあり、その中でも特にDecredとTezosについて調査し、それぞれのモデルをビットコインとイーサリアムのガバナンスやプロトコル変更のモデルと比較する記事をビットコイン研究所の方で書きました。

ガバナンスの問題は今まさにビットコインが直面している大きな壁ですし、ビットコインなどとは違った発想でこの問題に取り組んでいるプロジェクトということで、中々興味深かったです。以下に内容の一部だけですが、紹介すると…、

  1. DecredのPoWとPoSのハイブリットモデル

    Decredは元々Proof of Activityという論文を基に設計されている部分が多いのですが、トランザクションの承認とブロック生成はPoWマイナーにやらせ、最終的なブロックの可否の判断、門番的な位置づけでPoSでコイン保有者が見張っているというハイブリッド式になっています。この仕組みが今後流行るかどうかは知らないですが、PoS単独ではNothing at stake問題などある中、一つの代替案になるのかもしれません。


  2. プロジェクトの資金調達方法とガバナンス

    ビットコインは基本的にはボランティアのオープン開発中心なんですが、それでもコア開発に資金を提供しているBlockstreamに支配されている、などの利益相反などを批判されることがよくあります。

    一方、最近はDev taxとか言って、マイニング報酬の10%などを開発者や初期の投資家分として徴収するというモデルが結構多い気がするのですが(Zcashなど含む)、これはこれで問題も多いなと思っていて、特にTezosの場合は開発者への報酬がちょっと多すぎなんじゃないかと感じました。

  3. コイン保有者がなんでも決められるブロックチェーンは本当に理想なのか?

    DecredとTezos共通の理念として、最終的にプロトコルの変更を決めるのはコインの保有者であるべきだ、という思想に基づいており、現在ビットコインが抱えているような問題はそれぞれ解決出来ているとしていますが、ユーザー投票に基づくガバナンスも結局は開発者への集権体制に収束したり、開発者による長期的、科学的なロードマップを策定できなかったり問題も少なからずありそうです。一方ビットコインは「停滞」しているとも言われますが、外部からの圧力や攻撃に対して耐性のある「不変性」を設計通り発揮しているという見方も出来、そこまで簡単に優劣をつけれるものでもないとは思います。

以上のような感じでより詳細にそれぞれを比較しているので、興味のある方は是非ビットコイン研究所の方もご検討ください。(おまけでTezosのICOへの個人的な印象・感想もちょこっとだけ載せてます)

ビットコインについて「ビットコインを語ろう2.0」のブログを中心に、特に非技術者に向けて様々なメディア、講演会などで情報発信している。専門はビットコインのブロックチェーン技術の通貨以外への応用ビットコイン2.0と呼ばれる分野。日本のビットコイン業界を世界に追いつかせるべく、国内、海外の複数のプロジェクトに参画中。
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